「オリーブオイルで揚げ物をしたら、美味しくなかった。」こんな投稿を目にしました。
でも、イタリアには、美味しいオリーブオイルの揚げ物をレシピがたくさんあります。
では、なぜ、投稿された方は、オリーブオイルでの揚げ物味がしくなかったのか。その理由を考えてみました。
本当は美味しいオリーブオイルの揚げ物
オリーブオイルの本場、イタリアには、オリーブオイルで揚げる料理は沢山あります。
イタリアの港町の食堂で、食べる魚介類のフライなどは、感涙物の美味しさです。
セモリナ粉をまぶして、オリーブオイル。それも、お店によってはエキストラバージンオリーブオイルを使ってカラッと揚げる。
味付けは、塩とレモンだけ。最高に美味しいです。
でも、先ほどご紹介した「オリーブオイルで揚げ物したら美味しくなかった」と投稿された方は、「ベタベタになった」「変な味がした」こういう仕上がりになってしまったらしいです。
揚げ物でベタついてしまう理由のひとつに、”油の温度が低すぎた”というのがあります。
でも、投稿内容拝読すると、揚げ物自体はよくやられるみたいですし、オリーブオイルは、エキストラバージンオリーブオイルでも190℃まで耐えられるので、油の温度が問題だったわけでは無いと思います。
考えられるのは、使われたオリーブオイル自体の品質の問題。実は、私も揚げ物に使うオリーブオイル選びを失敗したことがあるんです。
揚げ物に使うオリーブオイルを選ぶ
私は、オリーブオイルの輸入や販売を仕事にしております。でも、揚げ物に使うオリーブオイルを間違えてしまったことがあります。
1リットル数千円するオリーブオイルを使えば、美味しいに決まっていますし、実際に美味しいです。でも、普段は、高価過ぎて揚げ物には使えません。
仕事柄もあるのですが、私は以前、料理にオリーブオイルを使うことに拘っていました。
揚げ物を作るときも、知識が無い他の食物油より、オリーブオイルの方が油の善し悪しが見分けられると思って、オリーブオイルを使っていました。
オリーブオイルと言っても、色々あります。でも、食用に出来るのはエキストラバージンオリーブオイルか、ピュアオリーブオイルだと思います。
オリーブオイルの種類と使い方については、こちらに少し詳しくご案内しております。
オリーブオイルの種類と使い方について
選び方に失敗した揚げ物に使うオリーブオイル
上の写真のトンカツ、エキストラバージンオリーブオイルで揚げました。
でも、美味しくなかったです。
使ったオリーブオイルは、イタリアで容器に詰められたエキストラバージンオリーブオイル。たぶん、中東や北アフリカ産のエキストラバージンオリーブオイルが原材料だと思いました。
イタリアでも販売されているようだったので、まぁ良いかと思って何度か使っていたのですが、この揚げ物をした時のボトルのオイルは劣化してしたと思います。
揚げている最中にも、肌にまつわるような油っぽさがあり、揚がったトンカツもエキストラバージンオリーブオイルの軽快さはありませんでした。
揚げ物用オリーブオイルは、品質管理されているものを選ぶ
選ぶのに失敗した揚げ物オリーブオイルは、無名なオリーブオイルです。それも、お恥ずかしながら、ペットボトル入りを買ってしまいました。。
量産品のオリーブオイルでも、ちゃんと品質管理されているオリーブオイルなら、あそこまで酷くなってないと思います。
ですので、きっとオリーブオイルで揚げ物をして、美味しくなかったかと書かれた方は、失礼ながら、使われたオリーブオイルの品質に問題があったのだと思います。
エキストラバージンオリーブオイルは、光や熱で劣化します。
ペットボトルは、光を通しますし、瓶に比べて熱も通しやすい。さらには微弱ですが、空気も通します。ですから劣化してしまう可能性は高いです。
まとめ 揚げ物用オリーブオイルの選び方
本来、エキストラバージンオリーブオイルでの揚げ物は美味しいです。美味しくなかった理由は、揚げる温度が低かったか、オリーブオイル自体の品質に、問題があったからだと思います。
瓶入りのオリーブオイルで、輸入元がしっかりしていて、賞味期限が半年以上残っていれば、私が失敗したオリーブオイルのような事にはならないと思います。
賞味期限から、どのくらい倉庫に置かれていたオリーブオイルか推理することができます。オリーブオイルは製造から18ヶ月が賞味期限です。
失敗してから、私は揚げ物に米油を使うようになりました。でも、米油も有機溶剤を使って搾り出していることもあるようですね。私は色々探して、こちらの品を愛用させていただいています。
実は毎年大晦日には、その年に売れ残って賞味期限切れのエキストラバージンオリーブオイルを使って年越し蕎麦用の天ぷら揚げます。かなり美味しいです。