エキストラバージンオリーブオイルの変な臭いと香りについてご説明します

オリーブオイルの臭いや香りについて

エキストラバージンオリーブオイルを買って、栓を開けてみたら、変な臭いや香りを感じたことはありますか?少し味見してみたら、なんだか味も変。

こういうオリーブオイルが、問題がある品か判別する方法をご紹介します。

独特な香りや臭いがする場合のオリーブオイルとは

エキストラバージンオリーブオイルで、時折美味しく無い香りや臭い、クセを感じることがあります。酸化臭とも違う不思議な臭い。これは2通りの原因が考えられます。

1.搾油所から届くまでの時間が短く、搾油所で感じるオリーブ搾りかす特有の香りや臭いがする。あるいは、オリーブの品種が独特のクセがある品種で、まだオイルが若くて香りと臭い。味が未だ暴れている。

2.搾油前のオリーブの実の品質管理が劣悪で、カビや腐敗から起因する臭い。

上の2に関連する臭いがするオリーブオイルをテイスティングしたことがあります。とあるセミナーで、イタリアのオリーブオイル鑑定士の方と行ったのですが、彼はかなり辛そうでした(苦笑)

 

テイスティングしたオリーブオイルは、ある量産品。

オリーブオイルの生産者には、色々な業態がありますが、大きく2つに分けると

a.オリーブの実の生産から搾油まで、自分たちが関わるオリーブオイル生産者
b.オリーブの実や、どこかで搾られたオリーブオイルを問屋からオイルを買って、瓶詰めする生産者

この後者(a.)の業態は、安価なオリーブオイルを作ることが多いのですが、その微妙な風味のオリーブオイルは、後者のオリーブオイルで、品質管理に問題があったと思いました。

品質管理が悪いオリーブオイルとは、例えば、搾油関連の機械の掃除がちゃんとされていない、あるいは、コスト削減のために、搾油作業の頻度を減らすので、収穫してから時間が経って、カビが生えかけているオリーブの実が混じってしまう事などがあります。

搾油前の臭いだと思った理由なのですが、オリーブオイルは腐らないからです。腐るためには水分が必要で、オリーブオイルに水分は入っていません。

ですので、腐食などから起こる臭いがするのは、搾油前のオリーブの実の状態だったか、搾油機に残っていたオリーブの実が傷んでいたことをが考えられます。

 

オリーブオイルにも、無味無臭のピュアオリーブオイルというのがあります。何かの本で、オリーブオイルの臭いや香りが苦手な方は、「香りが無いのでピュアオリーブオイルが使いやすい」と見た記憶があります。

確かにピュアオリーブオイルは、無味無臭ですので、香りが苦手な方は使いやすいかも知れませんが、ピュアオリーブオイルは、体にいい成分のポリフェノールが無かったり、製造過程で加熱されていたりして、エキストラバージンオリーブオイルの良いところが、かなり無くなっています。

オリーブオイルの種類については、下の記事でご案内しております。

オリーブオイルの種類と名前を簡単にご説明します

オリーブオイルの搾油所の臭いは、慣れないと臭いかも(笑)

オリーブオイルの搾油場は、独特な臭いがします。

オリーブペーストの香りはご存じですか。あの臭いを数十倍強くしたような感じです。臭いの元はオリーブの搾りかす。あの臭いはオリーブオイルが好きな方でもビックリすると思います。

この臭いや香りは、箱などに付いていても2週間もすれば消えるので、搾りかすの臭いを体験したことがある方は少ないと思いますが、私は輸入に飛行機を使用しているので、最短で搾油場から4,5日で届きます。箱を空けると、しっかり搾油場の臭いがするときがあります(笑)

オリーブオイルの香り、劣悪品か自然な香りか見分ける方法

この搾油場の臭いだけで無く、慣れない臭いでも無害の臭いは、自然に無くなっていきます。

エキストラバージンオリーブオイルで、辛かったり苦かったりするものはあるものの、変な味や香りがするものは、少なくともイタリア産にはありません。

ですので、変な臭いや味がするオリーブオイルは、栓をしたまま1,2週間置いておいてみて下さい。自然由来の臭いなら無くなるか少なくなります。

でも、搾る前のオリーブのカビからくる腐敗臭なら、残念ながらそのまま同じ臭いがするはずです。

カビ臭や腐敗臭がしてしまっているオリーブオイルはどうするか?

私だったら破棄してしまうと思います。残念ですけど。オイルに臭いが移っているだけで、健康に害が無いかも知れませんが、あまり気持ちの良いものではないですからね。

変な香りや臭いがするオリーブオイルを避ける方法

オリーブオイルは、本来、美味しい香りと味がして、変な香りや臭いはしません。

でも、時折、風味に疑問を感じるオリーブオイルに出会ってしまうこともあります。

そういうオリーブオイルを避けるには、できるだけ作り手の顔や、産地などがはっきり分かるような、トレーサビリティーとポータビリティーがしっかりしたオリーブオイルでしたら避けられると思います。

誰が作って、どう運ばれてきてが、ちゃんと分かるオリーブオイルです。

よろしければ、その作り手と運ばれ方がはっきりしているオリーブオイルをご覧いただけませんか?

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北イタリアの山の中で、200年続く有機栽培農園から、空輸で運んで温度管理してお送りしています。

エキストラバージンオリーブオイルの変な臭いや香りについてのまとめ

1.あまり嗅いだこと無いオリーブオイルの臭いや香りで、酸化臭と違う臭いがする場合の理由は、この二通りが理由として考えられます。
a.搾油場やオリーブの品種独特の臭いがする自然由来。
b.搾油前のオリーブの管理が悪くて腐敗やカビ由来。

2.自然由来の臭いの場合、時間経過と共にだんだん落ち着いてきます。カビ腐敗由来の場合は、時間が経過しても変わらないので、馴染みの無い臭いがしたと思ったら、栓をして1,2週間様子をみてみると、どちらかが分かります。

3.カビや腐敗由来の臭いがする場合、残念ですけど私は食べないと思います。

4.変な臭いや香りのするオリーブオイルを避けるには、作り手のことなど、トレーサビリティーとポータビリティーがはっきりしているオリーブオイルを探されることを、お勧めいたします

おいしいオリーブオイルって、本当に楽しくなりますよね。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。