オリーブオイルの鮮度が美味しさや健康に大事?
オリーブオイルを買われる方は目的があると思います。
美味しいご飯のため、あるいは健康のため
でも、それらのためには、オリーブオイルの鮮度がとても大事です。詳しくご案内いたします。
美味しさや健康を左右するオリーブオイルの鮮度
同じ銘柄のオリーブオイルでも、日本で食べた物とイタリアで食べた物の味が違う。何でだろう?
1990年代末に経験したこの体験が、私が鮮度に拘ったオリーブオイルの輸入業を始めたきっかけです。
「美味しい」や「健康に良い」を期待されてオリーブオイルを購入する方が多いと思います。
オリーブオイル、それもオリーブの実を搾っただけのエキストラバージンオリーブオイルは、油と思えないくらい美味しいもの。オリーブの実の生搾りジュース
でも、オリーブオイルについて調べていくと、鮮度や味を健康に大事に守って輸入されていることが、ほぼありませんでした。
当時も今も、オリーブオイルの主要な輸送手段はコンテナ船。コンテナは鉄の箱です。鉄の箱に入れて2ヶ月くらいかけて、ヨーロッパからスエズ運河やインド洋を通ってくれば、コンテナ内の温度は50度を超えちゃうこともあります。
このことを知ったので、私はずっとこのような方法で輸入しています。
最近は航空便やエアコン付きのコンテナで運ばれてくる物も時々見かけますが、国内の流通は真夏でも常温輸送が主流です。
オリーブオイルを搾る時に使われるコールドプレスという技法は30℃以下で搾ることです。
丁寧なオリーブオイル生産者は、25℃前後までの温度でオリーブオイルをゆっくり搾ります。温度が低いほど美味しい。
それを40℃にもなろうかと言う環境に置いちゃったら、美味しさも体に良い成分も壊れてしまいます。
旅行をされた方がよく言われる「イタリアで食べたオリーブオイルは美味しかった。」その美味しかった理由は、「鮮度の差」そのものです。
オリーブオイルと健康については、こちらの記事に詳しくご案内しています。
オリーブオイルを長期間温度の高いところに置いておくと劣化してしまうことをご案内した記事はこちらです。
鮮度が悪いオリーブオイル、美味しく無かったし健康にも、、
数年前、知り合いの方の紹介でオリーブオイルのティスティングを依頼されたことがあります。
依頼いただいた方が言われるのは、「どうも味がおかしい」
味見すると明らかに熱で劣化してしまったオリーブオイルでした。油っぽい揚げ物の味。それが液体になっている状態です。
きっと暑い環境に長時間置かれてしまったのだと思います。
健康や美味しさのために鮮度が良いオリーブオイルの見分け方
まずは、賞味期限をチェックしてみてください。
イタリアの国内法では、オリーブオイルの賞味期限は製造から18ヵ月となっています。
ほとんどのオリーブオイル生産者は、瓶詰めした日を製造日としているので、そこから逆算すれば、どのくらいの時間が経過したオリーブオイルか見分けられます。
例えば、残りの賞味期限が1年のイタリア産オリーブオイルは、瓶詰めから6ヵ月経過したもの。と言うことになります。
※私の仕入れているブルーナ家のオリーブオイルは、瓶詰め日では無くて搾油日を起点にしているので、入荷したばかりでも残り賞味期限10ヵ月と言うことがございますが、これは極めて稀な生産者です。
下のグラフをご参照ください。瓶詰め後6ヵ月なら、多少暑い場所に置かれていても、国際基準を満たしたオリーブオイルの可能性が高いです。
EUの法律では24ヵ月とされているので、スペイン産やギリシャ産は、プラス6ヵ月で計算するのが良いかも知れません。
つまり残りの賞味期限が1年だった場合、瓶詰めから1年経過している場合がある。ということですね。
そして、とても大事なのが、どの輸入業者の品か?です。
私含めて、オリーブオイルの輸入業者は、仕入先、輸送方法、日本国内での販売方法など、オリーブオイルに関して全てを決められます。
真夏でも常温で発送している通販会社には卸さない。こんな決定もオリーブオイルの輸入業者はできるんです。
オリーブオイルの鮮度が美味しさや健康に大事?のまとめ
オリーブオイルの美味しさや健康のためには、鮮度がとても重要。
鮮度の目安は、残り賞味期限から予想出来る。
鮮度がよいオリーブオイルを購入される場合は、温度や鮮度管理を大事にしている輸入者から購入されるのをオススメします。