オリーブの木と寒さの関係

意外に寒さに強いオリーブの木

ギリシャで大雪が降っている記事を目にしました。

ギリシャで13年ぶりの大雪 パルテノン神殿も真っ白に
Yahoo!のニュースから引用させていただきました。

イタリアの天気予報サイトを見ると、寒気が押し寄せてきたのが良く分かります。しかし、右側の小さな画面を見ると、南から暖気が上がってくるはずなので、温かくなってくるみたいです。


※引用元、イタリアの天気予報サイトMeteo.il https://www.meteo.it/

 

私の取引先も南イタリアにあって、さぞかし心配していると思ったのですが、全く逆で「きれい!神秘的!」と感激していました。

それで思い出したのですが、オリーブの木って寒さにも強いんです。多少雪が積もっても平気。

寒さに強いオリーブの木にも限度が

寒さに強いオリーブの木ですが、それにも限度があります。

1986年頃だったと思うのですが、北イタリアへマイナス20℃の寒波が押し寄せたことがあります。そして、確か1週間くらい居座っちゃったんです。

そうなると、さすがに木が傷みます。多くのオリーブの木は幹が凍ってしまい、オリーブ農家の人は泣く泣く幹を切ったと聞きます。今でも、フィレンツェがあるトスカーナ州から北のオリーブ農園に行くと、幹が切られたオリーブの木が沢山あります。

オリーブの幹を切るのは、オリーブの木の剪定方法として、あるらしいのですが、幹の凍結は経験したことが無かったらしくて諦めていたところ、数年経ってから若い芽が出てきたんです。

嬉しそうでしょ(笑)こちらの農園主のブルーナさんが、その時の切り株を教えてくれています。向こう側に見えるのが、新しく生えてきた幹。オリーブって強いですよね。

今から十数年前の写真なので、今はもっと大きくなって、実を付けてくれていると思います。

寒さからオリーブの木を守った谷

さて、オリーブ農園を大混乱にした1986年の寒波ですが、同じ北イタリアにあって被害に遭わなかった農園があります。

写真は、そのオリーブ農園を守ってくれた山です。

ディアネーゼ渓谷という場所なのですが、海側から撮りました。

海から谷の突き当たりまでが僅か5kmしか無くて、その海は暖かく暖気が溜まりやすいんです。そして北の山のおかげで、この谷にあるオリーブの木24,000本は、ほとんど枯れなかったそうです。

このディアネーゼ渓谷にあるのが、私もお世話になっているバルターさんが営むフラントイオ・ヴェンチュリーノ社です。

そして、あの山の向こうにあるのが、先ほどご紹介したブルーナさんが営む、フラントイオ・ビアンコ社

 

自然って、神秘的ですよね。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。