イタリアのリグーリア産オリーブオイルに思うこと その1

イタリアのリグーリア州のオリーブオイルについて雑感です。お付き合いいただけると幸いです。

オリーブの実とオリーブオイルは、イタリアのほぼ全土で採れます。産地が多い感覚は、日本で言うところのお米のようなものだと思います。

でも、日本のお米と違うのは、イタリアの人達の地元産への忠誠心、愛着。ワインもオリーブオイルも地元産が一番だと思っています。

イタリアの歴史を少し

今のイタリアは、日本の明治維新の頃に統一された国で、それ以前は、バラバラの国に分かれていました。

「日本も明治以前は、藩に分かれていたから、同じような感じかな?」と思われるかも知れませんが、イタリアの場合は、ものすごく複雑です。

イタリアと言うと、「強大なローマ帝国」という印象がありますが、それは大昔の事。ローマ帝国崩壊以降は、周辺の列強国の植民地にされたり、とても弱い立場に置かれておりました。

「これはおかしい!自分たちは偉大なローマ帝国の末裔では無いか」と始まったのが、イタリア統一運動だったのですが、それ以前の小国乱立時代は、完全にバラバラ。

その影響は今でも残っていて、本屋に行くと「イタリア語とミラノ語の辞書」「イタリア語とローマ語の辞書」なんていうものもあります。表面上は、フィレンツェ発祥のイタリア語で統一されていますが、地方の言葉は、文字の綴りから違うんです。方言というレベルでは無いですね。

余談ですが、(ずっと余談ですね、申し訳ありません。)イタリアには自称貴族がたくさんいます。ほんとにたくさん。

なぜ、たくさんいるかと言いますと、小国時代の公式記録が無い地域(当時の国)があるんです。強国の植民地や別荘地みたいな国もあったので、ちゃんとした統治がされてなかったんでしょうね。

ですので、本物の貴族もいますが、言ったもん勝ちのところもあります。

 

オリーブオイルの話に戻ります。

こんな歴史的背景もあって、隣の州は以前の他国。

ですので、地元産への忠誠心が強いのですが、その人達が認める”他の地域の美味しいオリーブオイル”というものもあります。ある意味、”ほんとうに美味しい”という裏付けになりますよね。

大きく分けて、イタリアの4~5の地域になるのですが、そのひとつが、北イタリアのリグーリア州で産する、タジャスカという品種のオリーブを使ったオリーブオイルになります。

 

このタジャスカ種というオリーブは、実に特殊な個性を持っていて、その個性が地域の人達の誇りでもあります。

詳しくは、その2でご案内させて頂きます。

ブログは、2分程度で読み切れないと、ご迷惑になるらしいんです。山手線の駅と駅の移動時間で読み切れるのが大事らしいです。余談が長くなってしまい申し訳ありません。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。