オリーブオイルの偽物とは、どのようなものか

オリーブオイルの偽物の記事について

エキストラバージンオリーブオイルの偽物についての記事が、ネットに出ていることがあります。

色んな目的で書かれていると思うのですが、記事を読んでみて「うーん、それは有り得ない」と思うことがあります。

オリーブオイルの偽物について、書かせていただきました。

偽物のオリーブオイルとは、どんなもの

まず最初に、何か混ざっていると言われている事からご案内します。

エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイルと省略して書かせていただきます。)は、味見をすれば、ほかの変な食物油が混ざっているか分かります。

オリーブオイルは、その製法が独特で、他の食物油と違い製造過程で熱が加わって無いので、味が油っぽく無いんです。

コールドプレス(低温圧搾法)という製法で作られているのですが、オリーブオイルは大昔からこの製法です。

では、「ほかの安価な材料を使って、コールドプレスで油を作って混ぜてしまう事は無いの?」

そう思われるかも知れませんが、コールドプレスは、オリーブオイル以外の材料にとっては、実に効率の悪い搾り方なので、コストが非常にかかります。

わざわざコールドプレスで、混ぜ物を作るような事はしないと思います。

偽物のオリーブオイルのニュース記事

2016年、通信社のロイターに偽物のオリーブオイルの記事が出ました。

硫酸銅まぶしたオリーブや偽オリーブ油を押収 … – ロイター

古くなったオリーブの実を硫酸銅でコーティングしていたり、イタリア産以外のオリーブオイルを、イタリア産として販売していたという産地偽装オリーブオイルの記事です。

あの頃に出回った記事には、「あなたのオリーブオイルには硫酸銅が入っているかも」のようなものもがありました。不安を煽っていたんですよね。

でも、よく考えれば、最終的に絞ってしまうオリーブの実を、わざわざ手間をかけて着色しないでしょうし、収穫から時間が経っている劣化したオリーブの実で、オリーブオイルを作ったら、とんでもない味になってしまいます。

ですので、この硫酸銅の件も、ちゃんとした輸入者が味をチェックすれば分かります。

産地が偽物のオリーブオイル

ただ、残念なことに、産地が偽装されたオリーブオイルは、十分に可能性があると思います。

イタリア産以外でも、美味しいオリーブオイルはありますし、イタリア産のオリーブの実と同じ品種の味のオリーブもあります。

この産地偽装は、製造元の工房や農園を詳しく調べれば、防げることが多いと思っています。

例えば、オリーブオイル生産者から聞いている生産量に対して、オリーブの木が少なかったり、搾油設備が小さかったら、どこからかオリーブオイルを購入していると疑えます。

オリーブオイルの偽物を避けるには?

オリーブオイルも、ほかの食品のように、慣れた人が見れば、本物か偽物か判断が付くことが多いです。

もし、オリーブオイルを探されるなら、オリーブオイルを買う先を探すのをお勧めします。

ちゃんとした信頼できるオリーブオイル生産者かを見極めるのは、会って一緒に農園を歩きながら話をすると、良く分かります。

言葉は誤魔化せますが、行動って、素が出てしまうではないですか?

良いオリーブオイルの職人さんって、時に情熱的で、自分の仕事の話をさせたら饒舌で、多くの人は「短気」です。笑

まとめ オリーブオイルの偽物が多いと言われている理由と偽物について

オリーブオイルの偽物関連の記事は、辻褄が合わなくて誤解を招くものが多いと思います。

ただ、産地偽装に関しては、可能性としてあると思うのですが、ちゃんとしたオリーブオイル輸入者なら見分けられると思います。

偽物のオリーブオイルを避けるのには、良いオリーブオイル輸入者を探すのが大事だと思いますし、オリーブオイル輸入者は、産地をちゃんと訪問している事が大事だと思います。

私は、お客様の替わりに目利きすることが仕事です。

オリーブオイルなどについて、ご不明な点がございましたら、何でもおっしゃってください。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。