イタリアの米料理を作る時、お米選びが大事な理由

イタリアの米料理は難しい?

イタリアの米料理で有名なリゾットは、本来は生米から作ります。その方が歯応えが美味しいんです。

あるいは、一時期テレビの料理番組で、よく紹介されたお米のサラダも生米を茹でます。

この両方のお料理を、同じお米で作ると、上手く出来ないことがあります。

イタリアの米料理は米を使い分ける

イタリアのお米料理は、お米を選ぶと出来が全然違います。イタリア産米である必要は無くて、国産米でも十分美味しく出来ます。

リゾットに適していると言われているお米で、茹で米のサラダを作るとボロボロに煮崩れてしまいます。

このリゾットに適していると言われているお米は、粘りがあるもの。日本のお米のお米に例えると、コシヒカリなどですが、同じお米で茹で米のサラダを作ると、煮崩れると思います。

偉そうなことを申しておりますが、私、散々お米料理失敗しました(笑)

イタリアに居たとき、最上級のリゾット用のお米で、お米サラダを作ると何度作っても煮崩れてしまう。

でも、お気に入りの惣菜店で買うお米のサラダは、お米の粒がプリプリして美味しかったんです。

色々理由を調べて、行き着いたのがお米の種類。「高価なお米なら美味しく出来る」というのは、私の思い込みでした。

 


https://www.salepepe.it/tecniche-base/come-fare-riso/le-qualita-e-gli-usi-del-riso/

写真をご覧下さい。著作権の確認が取れなかったので、スクリーンショットですが、イタリアのお料理雑誌Sale & Pepeの記事です。

何種類かお米が出ています。文字が切れていて読みにくくて申し訳ありません。
これはお米の種類を紹介している記事です。代表的なところで

originario・・・日本のお米に近いです。日本食を作るときに使っていました。あとライスプディングなども
ribe・・・・・・・・・少し大粒です。煮崩れしにくいので、茹で米のサラダなどに適しています。
arborio・・・・・・大粒のリゾット米、粘りと適度に煮崩れるのが特徴です。

これらのうち、ribeを使うと、お米のサラダが煮崩れせずに美味しく作れました。

日本のお米で、同じように煮崩れしにくいタイプは、北海道の「きらら397」だと思います。

ただ、お料理番組で、茹でた後に洗うのを見たことがあるのですが、洗ったら崩れてしまいますし、美味しい塩味が流れてしまうので、洗っては駄目です。パスタの味付けと同じですね。

お料理番組の先生は、生米の糠臭さ心配されたと思います。でも、イタリアではお米を洗いませんし、炊くのと違って茹でる場合は、糠の匂いがあったとしても、ゆで汁と一緒に流れてしまうのではと思います。

あと、地方によってはarborioを使わずにribeなど、煮崩れしにくいタイプのお米でリゾット作る地域もあります。

イタリアも東西で米料理が違う

イタリアのお米の産地は、ピエモンテ州というイタリア北西部にあります。この地域のリゾットは、生米炒めて、お米の周囲を固めてから、熱々のブイヨンを少しずつ足しつつ、かき混ぜながら炊き上げます。使用するお米は主にarborio

一方、同じようにリゾットが有名な地域に、イタリアの北東部ベネト州があります。

この地域のリゾットは、一度に入れるブイヨンの量が多めで、あまりかき混ぜずに炊き上げます。そのため、煮崩れしていない粒がハッキリしたリゾットを好みます。

米料理の仕上げにイタリアのオリーブオイル

煮崩れしにくいお米でリゾットを作るときには、パルメジャーノを入れて、チーズの粘りで仕上げます。

お米のサラダだったら、エキストラバージンオリーブオイルをまぶして、水分が出にくい具材を後から加えます。

ブロッコリーやカリフラワー、ロマネスクも美味しいですし、チーズをサイコロ状に切って入れても美味しいですよ。

その際には、ぜひ、美味しいオリーブオイルをお使いください。仕上がりが全然違います。たっぷり入れたら美味しくなります。多少多くても油っぽくなりません。

オリーブオイルの選び方は、こちらの記事でご紹介しています。私の商品ページなので最終的には、私の品をお勧めしていますが、選び方などはご参考にしていただけると思います。

美味しいオリーブオイルの選び方。美味しくて安全で飲めるの

まとめ イタリアの米料理を作る大事なコツ

イタリアのお米料理を作るときには、お米の使い分けがポイントになります。

粘りが欲しいリゾットなどは、コシヒカリなどがお勧めですが、お米のサラダのように、煮崩れしてしまうと美味しくないお料理には、煮崩れしにくいお米がお勧めです。

私は、お米のサラダには、北海道のきらら397を使っています。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。