なぜ本物のオリーブオイルが少ないのか
エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)は、お好きですか?
でも、最近偽物が多いという話が多くて、なんだか面倒くさくなってしまいますよね。
「体に良くて美味しいオリーブオイルは好きだけど、なんで買う私が色々注意しなければいけないの。」
おっしゃるとおりです。少し整理しながら対策をご案内します。
本物のオリーブオイルが届かないボトルネック
オリーブオイルの偽物と言っても2つの種類があります。
1.混ぜ物してあったり、鮮度などの品質基準が最初から下回っている元からの偽物
2.生産元を出たときは本物のエキストラバージンオリーブオイルだったが、途中で劣化して偽物になってしまったもの
1.に関しては、透明のペットボトルに入っていたり、非常に安価だったり(定価で1リットル約3,000円以下)のものを避けていただく事で買わずに済むと思うのですが、問題は2番。それなりのお値段がして見た目は本物。でも偽物と言われたら防ぐ方法無いですよね
その品は、元々本物だったとしても物流過程で傷んでいる可能性が大きいと思います。輸入途中は勿論のこと、日本国内に入ってからも色々大変なのです。
日本国内の物流もオリーブオイルを傷める原因に
モッツアレッラチーズを買ってみたら、蒸れた臭いがしたことがありませんか?
モッツアレッラは、そのような臭いはしないはずなので、素朴な疑問と勉強も兼ねて生産元に問い合わせた事があります。
その時の答えは、
「物流・流通の過程で温度が上がって、人体に影響は無いが臭いがする菌が繁殖してしまうことがあります。申し訳ございません。」との事でした。対応してくれた方も非常に残念そうだったのを覚えております。メーカー側も一生懸命流温度管理の啓蒙活動を行っているらしいのですが。ちなみに、この臭いは水で洗えば簡単に落ちます。
モッツアレッラと同じくオリーブオイルもエキストラバージンは生鮮食品。大量物流には馴染まないと思います。
大量になれば関わる人も増えます。その全ての人にオリーブオイルは生鮮食品であるという事を理解してもらうのは、かなり困難のような気がしています。
ですから、私はお店への直接納品に拘るのですが、そうなると大きな有名店では業務の仕組み上、取り扱いにくくなってしまいます。創業以来色々な所に営業へ行っても、いつもこれがネックになっています。
本物のオリーブオイルを手に入れるシンプルな方法
輸入の際に温度管理などに気をつけてあって本物のエキストラバージンオリーブオイルだったものが、結果として偽物になってしまうのは国内の物流過程です。とは言えども一般のお客様は、物流過程など知る方法はありません。そこで大事なのが、専門店か詳しい店員さんとの出会いです。
そのような方達は、仕入の際の荷受けから含めて、そのオリーブオイルがどのような扱いを受けているか見ております。
さらには、輸入者がどのような会社かも知っています。オリーブオイルの輸入業者の中には、雑貨輸入の副業として営んでいる場合もあります。雑貨と一緒に輸入しようとすれば、温度管理は難しいかと。雑貨を冷蔵コンテナで運ぶことは無いと思うのです。
本物のオリーブオイルが偽物に変わる理由のまとめ
エキストラバージンオリーブオイルは、生鮮食品です。
温度や光など扱いを間違えると劣化して結局偽物と言われる状態になってしまいます。一般のお客様は、物流過程を知る方法が無いので、信頼できる専門店や販売員の方、Webショップなどを探されるのが一番だと思います。
信頼できるかの見極めは、”このオリーブオイルはどう運ばれてきた”かを質問されてみてください。しっかりした人なら興味があるはずなので即答できると思うのですが、いかがでしょう。
出来るだけ多くの方が本物のエキストラバージンオリーブオイルを手に入れる方法を見つけることを願って。
本物で、鮮度の良いエキストラバージンオリーブオイルは、それはそれは絶品です。
hinatano 加藤 昭広