オリーブオイルの輸入物流方法について 温度管理されたリーファーコンテナが、100%安心かというお話し

イタリアの食に関わる仕事をしようと思ったのは、今から18年前です。
そこから、色々な方から教えていただいたりして勉強を続けております。

その結果、物流手段は空輸が最良ということで、創業以来続けていましたが、昨年と今年の2回15℃で管理された船便リーファーコンテナを使用しております。どうしても空輸で運びたい品がいくつかありますので、この「時々併用」を続けていくと思います。Webサイトの商品ページや商品には、リーファーコンテナの場合は「定温輸送」としてあります。ご確認ください。もちろん味は空輸と同じと確認してお送りしております。

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さて、リーファーコンテナは、100%安心かというお話し。
運送会社の倉庫から、日本に着くまで約50日間電源が入り続けていれば温度管理されていると思います。

最初、素朴な疑問がありました。

「ほんとうに、全行程で電源が入っているのか」
「もし、船の上で空調機が壊れたらどうするのか」

かなり細かい質問になってしまいますが、私は、作り手の方と召し上がる方への責任があるので、運送会社を決めるにあたって質問してみました。実は、友人に船会社に勤めている人がいて、1回の航海でほぼ毎回リーファーコンテナの温度異常事故があることを知っておりました。

それに、リーファーコンテナ使用の検討する時に輸送貨物の事故情報に関するデータベースという資料も見つけておりました。

今思えば、私、性格悪いですねぇ(笑)

さて、複数の運送会社に上記の質問含めて問い合わせてみたのですが、答えは

「そのような事態はあり得ない」とか「温度履歴の開示はしない」などなどの答えを聞くことが多く、、、、

そりゃ、環境によって温度の上下があるから「温度履歴の開示」はトラブルになるので開示しないかも知れませんけど、一定の水準を超えたらモニタリングしている船橋で(せんきょうです。ふなばしではありません(笑))警報が鳴る仕組みになっているし、この手のことはよくある話なので「そのような事態はあり得ない」は、それこそあり得ません。加えて検疫所に食品輸入届けを提出する際には、「輸送中の事故の有無」の項目があり、それによって食品検査する場合もあります。「リーファーは100%安全」と言ってしまう運送会社さんは、プロと思えないのでお任せできません。

こういう回答を出す運送会社は、外して、「全てのリスクを把握して、対応手順も事前に決めてある」運送会社さんにしました。

プロの仕事は、こうあるべきですよね。

株式会社 il Bianco 加藤

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。