イタリア産唐辛子のお話し

イタリア産唐辛子がイタリア料理に合うわけ

イタリア産唐辛子をご存じですか?

実は、私の近くでも小売店で目にすることが少ないです。

でも、イタリア料理を作るときには、やっぱりイタリア産唐辛子を使うと出来が違うんです。

詳しくご案内させていただきます。

イタリア産唐辛子のあれこれ

唐辛子自体は、日本中何処でも売られていると思います。

縦長の「鷹の爪」と言われている唐辛子と、イタリア産唐辛子の何が違うかと言いますと、辛さの質です。

イタリア産唐辛子は、ただ真っ直ぐに辛いのですが、日本の鷹の爪は、僅かですが酸味を感じます。

この微妙な違いが、パスタなどにしたときの味に差が出るので、やはりイタリア産唐辛子は、イタリア料理に欠かせません。

南イタリアの料理、トマトとアンチョビ、オリーブの実のパスタプッタネスカなどの出来が変わってきますし、地方によっては、ボンゴレも唐辛子入り。

なにしろ、南イタリアの人達は、ペペロンチーノのパスタをお皿に盛り付けてから、唐辛子をほぐして振りかけるくらいの唐辛子好き。

そういう風土のお料理には、真っ直ぐ辛いイタリア産唐辛子が合うと思います。

イタリア産唐辛子が手に入らなくなったお話し

そんなイタリア産唐辛子ですが、日本で手に入りにくい状態になったことがあります。

どうやら、アフラトキシンが検出されてしまって、一時期在庫が無くなってしまったらしいんです。

アフラトキシンとは、カビ毒の事なのですが、一定量唐辛子を使用している品でも、輸入時には毎回検査が義務付けられています。

ですからイタリア産唐辛子は、安心して使っていただけると思いますよ。

使い方で辛さ強弱イタリア産唐辛子の使い方?

一言でイタリア産の唐辛子と言っても、実は様々な種類があります。

写真の唐辛子は、シチリア産の唐辛子なのですが、見た目ほど辛くないんです。

 

あと、使い方次第で辛さの調整も出来ます。

例えば、パスタのアーリオオーリオを作るとき、潰さずにフライパンに置いて、弱火で付けてから取り除けば、かなり辛さが抑えられます。

辛さの強弱は、フライパンに置いている時間次第。

ニンニクがキツネ色になるまで置いておくと、それなりの辛さになりますが、ちょっとオリーブオイルが、フツフツ言うくらいだったら、辛さの雰囲気だけに収めることができます。

もっと辛くしたければ、フライパンに置くときに、唐辛子をほぐしておく。

さらに辛くしたければ、出来上がったお料理の上に、唐辛子をほぐして振りかけます。

ここまですると、かなり辛いですよ。

まとめ イタリア産唐辛子は、イタリア料理にとってオリーブオイルと同じくらい大事

イタリア産の唐辛子は、日本の鷹の爪とは味が少し違うので、イタリア料理に合うのは、イタリア産唐辛子だと思います。

唐辛子の辛さは、使い方次第で調整ができます。パスタなどを作るときに潰さず調理途中で取り除けば、辛さを抑えられます。

大事なことがひとつ。唐辛子を触った手で、ほかの方を触ったり、目を触ったりしないで下さい。カプサイシンが着いているので痛いです。

そのカプサイシンは水では溶けませんので、手を洗っただけでは駄目です。カプサイシンは油で溶けるので、オリーブオイルを使って取り除いてみて下さい。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。