パスタを美味しく作れるフライパンとはどんなもの?

パスタをおいしくするにはフライパンが大事

パスタがお好きで、「本格的にパスタ専用フライパンでも買ってみようか」と調べたら、たくさんアルミ製のフライパンが出てきますよね。多すぎて選べないくらい。

なぜアルミ製が良いのか?どういうのが良いのか?をご案内させて頂きます。

パスタ用のフライパンがアルミの理由

私、イタリアで働いているときに、パスタ担当のコックをしておりました。

その時にも、アルミ製のフライパンを使っていたのですが、日本のものと少々違ったのです。

まず、なぜアルミ製のフライパンが良いかと言いますと、「具材の温度の上げ下げ」が簡単なんです。

カルボナーラを例にしてみると、最初にパンチェッタ(イタリアのベーコン)を熱してゆっくり詰めていきます。


良い感じで濃いキツネ色になったときに、白ワインを入れて、パンチェッタの中にある旨みを外に出すのですが、その時は火を強めます。白ワインで熱が下がりすぎると、アルコールは飛ばないし、パンチェッタの旨みが外に出ません。

そして、茹で上がったパスタをフライパンに入れて、パルメジャーノをたっぷり入れた溶き卵(私の居た地域のカルボナーラは、生クリーム抜きです)を加えるのですが、この時にフライパンの温度が高すぎると、炒り卵になっちゃいます。

写真のフライパンは、コーティングしていますが、かなり軽い材質です。

そして、私がイタリアで使っていたパスタ用のフライパンも、アルミ製で薄手だったので、ちょっと待てば、炒り卵にならない温度まで下がります。下がったところで溶き卵を加えれば、美味しいカルボナーラの出来上がりです。

厚手の素材のフライパンだったら、フライパン自体が熱を持ってしまうので、こんな簡単に熱の上げ下げができません。

パスタのフライパン以外もイタリア調理道具は簡素

私が居たのは2000年頃ですから、今は違うかも知れませんが、イタリアの調理道具は実に簡素でした。ソテー用のフライパンも一般家庭向けは、薄くてペラペラ(笑)有名なフランス製の調理道具などは、見かけませんでした。

下の写真のフライパンで、一番左のアルミ製のは、イタリアのホームセンターで買ったものです。

直径が40センチ弱あるのですが、一般向けに販売されています。これなら8人前くらいのパスタを簡単に作れます。大人数でパスタを食べるためのもの。イタリアらしいですよね(笑)

パスタ用のフライパンは材質よりも大事なこと

上の写真のフライパン、淵が高くないですか?

padella per la pasta(イタリア語でパスタ用のフライパン)で検索して画像を見てみてください。全体的に淵が高いフライパンが多いです。フライパンの淵が高いと、フライパンを振ってパスタを混ぜやすいです。

パスタ料理には色んな手法がありますが、最後の仕上げ時間を短くするのは大事です。時間がかかるとパスタがフライパンの中で伸びてしまう。淵が高ければ、フライパンを前後に動かすだけで、パスタが回って混ざってくれます。

でも日本には少ないんです。「パスタ用のフライパン」で検索すると、イタリアのに比べて淵が低いフライパンが多く出来ます。

手首効かせて、パスタを軽く上に飛ばせば混ざりますが、ちょっと慣れが必要です。

上の写真の左側は、今パスタに使っているフライパンです。右側が日本で買ったアルミ製のフライパン。淵の角度が違います。左のは、テフロン加工が劣化しているので、焼き物には使えないんですが、パスタには最適です。

私、あんまり器用では無いので、淵が高いフライパンを使用しております。ちょっとでも具材が溢れると「勿体ない」と思って、手が止まってしまうんです。溢れたものを拾うのが優先になってしまう(苦笑)

ぜひ、お気に入りになれるフライパンに出会って下さい。調理道具と仲良くなれると、お料理楽しくなりますよね。

まとめ パスタを作るためのフライパンとは

パスタ用のフライパンは、材質が軽いものが良いです。軽くて扱い易いのと、温度の上げ下げが簡単です。

パスタ用のフライパンは、フライパンの淵が高い物の方が使い易いです。フライパンを前後に動かすだけで、パスタがクルクル回って混ざってくれます。

ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。