食の安全にとってオーガニック生産と同じように大事だと思うことをご案内します

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有機栽培食品に求めること

オーガニック食品を求める理由は様々だと思います。
アレルギーがあったり、農薬に対して懐疑的な想いがあったり。

ただ、オーガニック食品だから全てが安全だとは思えません。
そのあたりをご案内します。

オーガニックに求めるのは安全性?

実は、私は有機栽培に重きを置いて生産者を探したことはありません。ただ、志の高い良い生産者に会うと結果としてオーガニック生産あるいは減農薬生産を目指している人が多いような気がしています。

実はオーガニック生産にも質があります。
イタリアでもオーガニック認証が取れていると売れ方が違うので、商業的な理由でオーガニック生産を行っている生産者もいます。「商業的な理由だけで簡単にオーガニック生産なんて出来ない」と思われるかも知れませんが、そうでも無いのです。

例えばオリーブオイルについては、害虫が発生しやすい畑でオーガニック生産を行っている生産者を何人も見てきました。虫食いだらけのオリーブの実で作ったオリーブオイルは決して美味しいものではありません。彼らの言い分は、「それでもオーガニック生産の方がマシ」でした。

オーガニック生産の質も大事

でも私は”おいしさ”も大事なことだと思います。
私の取り扱っているオーガニック食品は、畑や工房の環境がオーガニック生産に適したものだけです。
オーガニックゆえの安心安全と、おいしさも同時にお届けしたいと願っています。

例えばフェリチェッティ社のパスタは、オーガニック生産でかつ原種の小麦を使用しています。この原種の小麦は世界の小麦生産量の2%程度しか存在していません。非常にコストがかかる小麦ですが、それでもパスタ生産者の良心から、この小麦を使用しています。その良心とは「世界で最高のパスタを作りたい」という想いと同時に、70年前に起こった小麦の「緑の革命」以前の小麦、「遺伝子学的にピュアな小麦を残そう」とか、「味わっていただこう」という小麦で仕事をする人ならではの良心です。

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有機栽培のパスタでもカビる過酷な輸送環境

オーガニック食品に求められるのは「安心・安全」だと思います。でも、その安心・安全なはずのオーガニック食品も、輸送途中の取り扱い方法で劣化することをご存じですか

おそらく一般に出回ることは無いと思うのですが、「輸入乾燥パスタが未開封なのに黴びていた」という話を聞かれたことがありますか。あれは、欧州から輸入する際に高温になるコンテナ船を使用して、熱帯、亜熱帯地方を通過時にパスタが温められたために、パスタ内に残っている水分が出てきて、日本到着時に冷えて水分が袋の内側に付着してカビるのです。輸入含めた国際物流は過酷な環境下におかれる事があります。気をつけてあげないと、おいしさと同時に食品の劣化も心配になります。

オーガニック生産と同じくらい大事な物流の品質

食に対して安心と安全をお求めになられるのでしたら、ぜひ物流のクオリティーもご勘案ください。一般の方が、物流の実態把握するのは難しいと思いますが、ひとつの目安になるのは賞味期限。オリーブオイルなら、1年以上残っているのがおすすめです。

イルビアンコのオーガニック食品コーナーは、こちらです。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。