偽物のエキストラバージンオリーブオイルとは、どんなものかご説明します。

偽物のエキストラバージンオリーブオイル。少し心配になりますよね。

偽物のエキストラバージンオリーブオイル。体に悪いものでも混ざっているように聞こえてしまいます。
手元にある自分のエキストラバージンオリーブオイルは、偽物?本物?ご心配されている方もいらっしゃると思います。
少し話を整理してみましょう。オリーブオイル輸入業者の一人として知っている事をご紹介します。

 


 

一口で偽物エキストラバージンオリーブオイルと言っても色々なパターンがある。

実は、色々な形態の偽物エキストラバージンオリーブオイルは昔からあるのです。悪意を持って意図的に混ぜ物をしている場合や、管理が悪くて結果としてエキストラバージンオリーブオイルに品質では無いものが販売されていたりです。
大きく分けるとこんな感じです。

濃厚なオリーブオイル

1.産地偽装

高価で取引される地域のオリーブオイルが生産量を水増ししようと、隣の州や外国から似た味のオリーブオイルを持ってきて混ぜてしまう。これは昔からある手口です。
混ぜているエキストラバージンオリーブオイル(イタリア語で、エクストラバージンオリーブオイル)で品質が良ければ、これは一般の方は判別が難しいです。

2.品質が基準を満たさない。これは大きく以下のように分かれます。

a.国際基準でエキストラバージンオリーブオイルの品質で無いものが、エキストラバージンオリーブオイルとして売られている場合があります。これは日本の法律で、エキストラバージンオリーブオイル(エクストラバージンオリーブオイル)の規定が無いため、言ったもの勝ちになっているからです。例えば酸度は「エキストラバージンオリーブオイルの国際基準は0.8%。日本では、エキストラバージンオリーブオイルの基準が無くて、食用オリーブ油酸度2%以下です。

b.元々はエキストラバージンオリーブオイル(エクストラバージンオリーブオイル)だったが、管理が悪くて温度が上がるなどして品質基準を満たしていない場合もあります。温度が上がれば遊離脂肪酸などが国際基準を越えてしまいます。あと透明なボトルだと光で劣化が早くなります。

オリーブオイル

b.についてはありがちなケースです。まだエキストラバージンオリーブオイルを温度管理して販売するという認識が、一般の流通では少ないと思います。例え高価なものでも、管理が悪ければ基準外のオリーブオイルになってしまいます。ですから私はお客様への直接納品に拘っています。

 

温度などに対しての過去記事は、以下をご参照ください

オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。ピロフェオフィチンa編
オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。遊離脂肪酸編

 

恐らく、偽装と聞いて一番心配されているのは、”何か体に悪い劣悪な油脂類が混ざっているのでは無いか”という点だと思うのですが、これについては、輸入元がちゃんと管理していれば防げます。明らかに味がおかしくなりますから。

 


 

産地偽装は、今は検査で分かるようになりました。

産地偽装は、ちゃんと輸入元が、生産者側を把握しておけば防げるはずです。それに今は技術が発達して、産地偽装は検査で分かるようになっています。

ただ輸入元の中には、生産地を訪問していないところもありまして。私からすると何を根拠にお客様へ品質保証できるのか不思議なのですが。そういう輸入元かどうかは、このあとご案内するオリーブオイルソムリエの方やオリーブオイル専門の方に聞いてみるのが良いと思います。

 


 

偽物エキストラバージンオリーブオイルは、
オリーブオイルソムリエの方も味覚で判別できます。

私のお客様にも何人かオリーブオイルソムリエの方や、オリーブオイル鑑定士の方がいらっしゃいます。この方々は味覚で本物かどうか、エキストラバージンオリーブオイルと呼んでも良いかを判別してくれます。また輸入元とも会話されることが多いので、どのような輸入元かをご存じだと思います。

ソムリエの方以外でも、オリーブオイルを販売している専門店かWebショップの方にも聞いてみるのが良いかも知れません。どのように聞くのかは以前の記事をご参照ください。

 


 

偽物のエキストラバージンオリーブオイルとはのまとめ

1.偽物の形態は、大きく分けると以下の2つ

産地偽装
表示してある産地と違う地域からエキストラバージンオリーブオイルを持ち込んで混ぜる。ただし、最近は検査で産地が分かるようになってきているので、今後は減ると思います。

品質偽装
日本の法律原因で、元々エキストラバージンオリーブオイルの品質では無いものが、名乗っている場合がある。また、元々は、エキストラバージンオリーブオイルだったが管理が悪くて基準を越えてしまっているものもある。

2.偽物を避けるには、専門店かオリーブオイルソムリエの方がいるようなお店に相談するのが一番

 

私もソムリエの資格を取れば良いのかも知れませんが、私は判定される側にいた方が良いと思うのですよね。
理屈っぽくてすみません。hinatano 加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。