オリーブオイルでパスタ。これってイタリア家庭料理の定番中の定番。イタリアでは、家庭料理でも、前菜、パスタ、主菜を作ります。そうは言っても、時間が無いのはイタリアの主婦も同じ。ですから、パスタだけに時間はかけられません。オイル系のパスタには基本形があってそれを応用しています。
オリーブオイルとパスタの基本アーリオオーリオ。美味しくするコツがあります。
アーリオオーリオ、はニンニクとオリーブオイルという意味。ほかに炒める具材が無ければ、これだけで味を作ります。これだけじゃ味が足りないと思われるかも知れませんが、十分美味しくできます。コツがあるのです。
コツは、ニンニクは炒めるのではなくて、ニンニクの旨みを出す。
中華料理などと違い、イタリア料理の場合は、ニンニクとオリーブオイルを火を付ける前にフライパンへ入れますよね?
あれは徐々に温度を上げることによって、ニンニクの中から旨みを出すための助走です。
弱火で火を付けて、だんだんキツネ色になってきたら、パスタの茹で汁を加えます。ちょうどビックリ水のようになって、ジューという音がしてニンニクの旨みが出てきます。これで火を止めます。ニンニクの旨みたっぷり出たアーリオオーリオの出来上がります。
大事なのは焦がさないことです。完全なキツネ色になってから茹で汁を投入するとニンニクが焦げてしまいます。またフライパンの材質によっては、温度が下がりやすいので、ジューという音がしない時があります。そういう場合は、茹で汁を加える前に強火にして、茹で汁を加えたらすぐに火を止めます。
それに、旨みを出し切るとニンニクは臭いが少なくなります。これは嬉しい副作用です。
ニンニクの大きさの違いは、どれだけニンニクを効かせたいか
レシピによってニンニクの切り方が、みじん切り、スライス、潰すだけ。といろいろあります。この違いって”ニンニクをどれだけ効かせたいか”の違いなのです。小さいほど焦げやすいのでご注意を
私は、縦半分に切ったニンニクの芯を取り除いて、潰してからスライスします。ニンニクの効き方はみじん切りとスライスの中間くらいです。
シンプルなオリーブオイルのパスタの応用
さて応用です。パスタを茹でている鍋。これに野菜を加えてしまいます。
キャベツが一般的。ほかにもホウレン草だったり、カリフラワーやブロッコリー。パスタの茹で時間から、それぞれの野菜に火が通る時間を逆算して茹でている最中に加えます。カリフラワーだったら茹で上がる時間の4分前とかです。加える野菜を変える事によってレパートリーは広がります。
茹で上がったら、アーリオオーリオの出来上がっているフライパン加えます。この時に火を付けなければツルツルの食感のパスタに。火を付けて炒めるようにすれば、フライパンの中の旨みをパスタに吸わせることができますが、ツルツルの食感が無くなります。
最後は、一番大事な仕上げのエクストラバージンオリーブオイル。鮮度の良いのをたっぷりかければ、美味しい香りがフワッと立ち上がりますし、味わいもグッと濃くなります。アーリオオーリオ無しの茹でたパスタとオリーブオイルだけのレシピもあるのですよ
何種類も応用メニューがあるオリーブオイルのシンプルパスタのまとめ
1.基本はアーリオオーリオ。ゆっくり火を加えてパスタの茹で汁でビックリ水。ジューという音がニンニクの旨みが出たサインです。
2.ニンニクの切り方の違いは、どれだけニンニクを効かせたいか。
3.パスタを茹でる鍋に野菜を加えれば、野菜とアーリオオーリオのシンプルパスタ。野菜の組み合わせでレパートリーは広がります。
4.最後の仕上げは、鮮度の良いエクストラバージンオリーブオイル。これが一番大事。旨みも香りもグッと濃くなります。
hinatano 加藤 昭広