オリーブオイルを美味しいまま運ぶには、夏の間クール便を使用した方が良いか説明します。

オリーブオイルは、オリーブの実のジュース

夏の間、美味しいままオリーブオイルを運ぶにはクール便は必要??

最近、オリーブオイルの通販サイトで、別料金を払えばクール便指定できるところがあります。
でも、送料は通販を利用する上で、いちばん勿体なく感じるコスト。できるだけ抑えたいですよね。
夏の間はクール便指定した方が良いのか?
今回はその目安をご案内します。

 


 

夏季の間は、トラックの荷台は暑くなります。
しかし、可能な限りクール便の使用は避けた方が良いと思います。その理由は

オリーブオイルを美味しいまま、鮮度の良いまま手に入れたいですよね。
以前の記事でもご紹介した通り、オリーブオイルの鮮度には温度管理が大事です。

オリーブオイルは、8から10℃くらいで固まり始めて、低温によるダメージを受けるのは、概ね2℃くらいからです。
低温でのダメージは、高温になるほど深刻ではないと私は思います。
具体的には、辛味や苦みが弱くなる感じです。
つまりポリフェノールが少々飛んでしまって、フレッシュ感が少し無くなるような感じです。

 

それに対して高温の場合は、油っぽくなってしまいます。
それでも出荷時の状態が良ければ、30℃ちょっとくらいまでの環境なら、2,3日置いても大きなダメージはありません。
だったら、そもそもクール便は必要ないと思われるかも知れませんが、トラックの荷台は高温になるのです。

 

オリーブオイルが劣化する条件と内容をご案内した記事です。ご参考になれば幸いです

オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。遊離脂肪酸編

オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。ピロフェオフィチンa編

光がエキストラバージンオリーブオイルをどのように劣化させるかご説明します。

 

美味しいオリーブオイル

 

私は、飲食業界の勉強のために業務用食材問屋で配送の仕事をしていたことがあります。
使っていたのは保冷車。保冷車とは荷台がキャンプなどに持っていくクーラーボックスのように断熱されているものです。
荷台には冷蔵する機械が無いのでただの保冷するだけです。
夏場、庫内温度を計ったことがあるのですが、概ね25℃~30℃くらいでした。

このような保冷車なら良いのですが、普通のトラックは、もっと高温になります。
金属の箱に内側にベニヤ板を貼っただけの荷台が多いですから、外気温+10℃くらいになっても不思議ではありません。
運送会社によっては、この普通のトラックを宅配用に使用しているところもあります。

 

そうなると夏の間は、クール便を使用するのが安全ですが、クール便の温度設定は、0から10℃です。
配送に必要な時間の長さによっては、オリーブオイルが固まってしまいフレッシュ感が減ってしまいます。
悩ましいところです。

判断の目安は、このあと

 


 

hinatanoは、運送会社の経由地やトラックの状況を知っているので、
日によってクール便を使用したりしなかったり決めています。

実は、宅配業者でも働いたことがあります。(笑)
物流を少し勉強したかったからです。
何処へ行くトラックは、何時頃横浜の拠点を出て、どこで経由するかだいたい分かります。
使用しているトラックの形態も想像がつきます。
ですので、高温になりそうだったらクール便。大丈夫そうなら常温便と使い分けています。
また、運送会社によっても設備が違ったりするので、こちらの判断で決めさせていただいております。
都度変わるので、hinatanoではクール便代を頂戴していません。

グリーンオリーブとオリーブオイル

 

 


 

ポイントは、温度が高い時間の長さ。熱帯夜+真夏日ならクール便の使用を

ポイントは、どれだけの熱がオリーブオイルに加わるかということだと思います。
夜中の最低気温が20℃くらいで、30℃を越えるのが日中の1~2時間くらいなら、常温でも大丈夫でしょう。

それ以上なら、クール便のご使用をお勧めします。フレッシュ感は多少失われますが、温度が上がって酸化物が出るより良いでしょう。

 


 

まとめ 夏の間オリーブオイルを美味しいままに運ぶには

1.温度が低くなりすぎても、フレッシュ感が無くなってしまうので、できるだけ常温で
2.熱帯夜+真夏日ならクール便を使用。30℃を越えるのが日中の1,2時間なら常温も
3.発送日が分からないなど、買われた側で臨機応変にリクエストできなら、クール便にしたほうが安全
4.hinatanoは、お客様の手に届くまで温度管理に努めます(手前味噌です。すみません)

ご参考になれば幸いです。

hinatano加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。