オリーブオイルのソースイタリアの場合
実はイタリアにはオリーブオイルのソースというものが少ないのです。
唐辛子やバジルやニンニクなどをオリーブオイルに漬け込んだものが、オリーブオイルのソースと言える程度なのです。
でも、その程度しか無いのに何故イタリア料理は美味しいのか、
ここにオリーブオイルをソースとして使う秘訣かありそうなんです。
オリーブオイルのソース基本的な考え方
なぜイタリアにはオリーブオイルのソースが少ないかと申しますと、オリーブオイル自体の味を、産地地域の食材にあうソースとして使えるような味にしているからです。
産地の食材にそれ用のオリーブオイル。あとは、塩とハーブ、柑橘類を加えればオリーブオイルベースのソースになっちゃいます。それにあわせる具材を変えていけば、味のレパートリーは広がっていきますので飽きません。
サラダのドレッシングもオリーブオイルのソースと同じような考え方です。
以前の記事にご案内しております。
オリーブオイルは野菜との相性が抜群。ドレッシングの作り方を説明します
日本の日常の食卓用にオリーブオイルのソースをお考えでしたら、和食にあう食材をオリーブオイルで伸ばしたり、あわせたりしてソースとして使うのはいかがでしょうか?このような使い方をイタリアではよく行います。
あいそうな食材は、ポン酢、醤油、柚子。
ぽん酢や醤油は、そのままオリーブオイルを加えてお刺身や勝野のタタキに、柚子は皮を摺り下ろしてオリーブオイルに加えただけでソースになります。
実は、これらの食材はイタリアにも似たようなものがあります。
ポン酢はビネガー、柚子はベルガモット、お醤油は魚醤(コラトゥーラ)が存在ます。
そのほか漬け込んでオリーブオイルソースを作る場合は、
オリーブオイルに漬け込む食材として、生姜、しそ、ニンニクがあります。
いずれの場合も、基本は生使いだと思います。
加熱してしまったら遊離脂肪酸などが増えてしまい、オリーブオイルの健康に良い成分バランスが壊れてしまうからです。
ソースという単語はオリーブオイル以外でも使用しています。
イタリア語でソースはSALSA(サルサ)と言います。
このサルサはオリーブオイルで伸ばしてソースにして使うペースト状のものもあります。
ジェノベーゼペーストも濃いペーストのものが多く、オリーブオイルを加えてソースとして使います。
濃いのでオリーブオイルでソースの濃度を調整できますから、パスタ以外にもカルパッチョやカプレーゼなどにも使えます。
便利ですよ。
オリーブオイルのパスタソース
オリーブオイルのソースとして、もうひとつ考えられるのがパスタソースですよね。
オリーブオイルベースのパスタソースの代表格は、ニンニクを使用したアーリオオーリオ。
「でも、オリーブオイルの味しかしない」こんなことはありますか?
それは、ニンニクの旨みがオリーブオイルに出ていなくて、ソースになっていないからだと思いますよ。
アーリオオーリオはオリーブオイルのニンニクパスタソースです。
これを美味しく作るには、旨みを出さなければならないのですが、出す方法は温度変化です。
オリーブオイルをフライパンに注いで火を付ける前に、スライスやみじん切りにしたニンニクを加えます。
弱火で火を付けて、ニンニクが色づいてきたら、パスタの茹で汁を加えてみてください。
”ジュワーッ”とフライパンの中でニンニクから旨みが出てくるはずです。
オリーブオイルのパスタソース「アーリオオーリオ」のできあがりです。
まとめ オリーブオイルをソースとして食べる方法
イタリアにはオリーブオイルソースと言われそうなものはすごく少ないです。
理由は、オリーブオイルに味があって、その味は地域の食材向けになっているから、かけるだけでオリーブオイルのソースになるからです。
和食に使うオリーブオイルのソースは、和の食材をオリーブオイルで伸ばしたり漬け込んだりする方法があります。
オイルベースのパスタソース、ニンニクとオリーブオイルのソース、アーリオオーリオは、ニンニクの旨みをオリーブオイルに出してあげるのが大事です。出す方法は温度変化。ニンニクが色づいてきたらパスタの茹で汁を加えてみてください。
もし、茹で汁を加えても音がしなかったら温度が低すぎ、ニンニクが焦げてしまったら加えるタイミングが少々遅かったかも知れません。