オリーブオイルの容器のトラブル、キャップが壊れた場合の対処法と原因をご案内します

オリーブオイルの蓋が開かない原因は締め付け不足

エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)の蓋が、開かなくて困ったことはありますか?

一生懸命開けたら、今度はちゃんと閉まらなくなったり。

なんで、そんな事になってしまうかと言いますと、蓋を作るときの抑える力不足。単純なミスです。蓋を作る行程は、溝が無い状態の蓋をビンの口にかぶせて、周りから押さえつけることで溝を作り蓋にします。

この時、押さえつけるのが3方向からか4方向からと二通りあります。

4方向は比較的新しい機械ですので、開かなくなるようなトラブルは少ないのですが、問題は3方向から抑えるタイプです。

開かないオリーブオイルの蓋も上手に開ければ使えます

3方向から抑えるタイプの場合、押さえつける力が弱いと、蓋のミシン目が切れなくて、くるくる回ってしまう状態になります。この場合、無理矢理開けると、蓋の溝まで傷つけてしまい閉まらなくなり、開いたとしても蓋の役目をしなくなってしまいます。

もし、開封しても回ってしまう状態になってしまったら、ミシン目を少しずつ切っていくのが一番良いです。ペティーナイフのような薄めの刃物で、一つずつプチプチと気長に切っていただくしか無いです。切り方のコツは、ゆっくり押して切る事です。

半分くらい切れば、開くかも知れないです。途中切りにくい箇所があったら、そこは飛ばして下さい。1,2カ所切れなくても開封させることは可能です。なんとも根気の要ることですが、この方法でしたら蓋も使えます。

買う前にオリーブオイルの栓の状態が分かれば良いのですが、残念ながら分かりません。

買う時に栓の状態を確認してしっかりしていると思って、栓を開けようとしたら開かなかった。残念ですけど、よくあってしまう事なんです。

イタリアあたりでは、栓が開かないのは珍しいことで無く、ご紹介したような方法で開けて使っているので、未だに空回りするキャップの品が出てきてしまいます。

ものすごく美味しかったオリーブオイル、でも蓋がダメなので不採用

3方向から抑える旧式なタイプでも、締め付けが弱くなっていないか小まめにチェックすれば、ちゃんと開きます。蓋に対する意識の問題です(苦笑)

以前、シチリアからトンダイブレアという品種のオリーブオイルをサンプルで手に入れたのですが、蓋は開かないし、オイル漏れを起こしていたので、残念ながら不採用になりました(苦笑)ただし、オリーブオイル自体は、すこぶる美味しかったのです。残念です。

蓋が壊れていたり漏れていたりしたオリーブオイル。酸化が心配ですよね

蓋が緩かったり、オイル漏れを起こしたオリーブオイル、酸化が心配ですよね。

でもイタリアの人は、意外に多少の漏れやにじみは気にしない人が多いです。理由は、エキストラバージンオリーブオイル自体が酸素に強く、よほどのことが無ければ酸化しないのを知っているからだと思います。


エキストラバージンオリーブオイルは、酸素に強いオレイン酸が主成分。多少のことでは酸化しません。

もし、ボトル周辺や注ぎ口から酸化臭がしたら、ほとんどの場合、ビンやキャップ、注ぎ口に付いているオリーブオイルが酸化しただけです。ペーパータオルなどで拭き取ってみてください。酸化臭が無くなりませんか?

オリーブオイルの蓋(キャップ)トラブルについてのまとめ

1.蓋を壊さないで開ける方法は、ミシン目を一つずつ薄めの刃物で切ることです。
カッターだと切るのに力が要るので危ないと思います。ペティーナイフのようなもので、”押して切る”のが一番簡単でした。

2.蓋が壊れたときは、酸化が心配だと思いますが、エキストラバージンオリーブオイルは酸素に強いオレイン酸が主成分ですので、酸素には強いです。心配な場合は、ラップなどを一枚かませてみてください。

輸入者の立場から申しますと、蓋のトラブルが一番困ります。
全部開封して、蓋が開くのを確認して納品するわけにいきませんからね。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。