オリーブオイルの鑑定人とは
同じ農園で、単一品種のオリーブを育てていても、オリーブの実の味は、収穫時期や日当たり、土壌等で変わってきます。
細かく言うと木1本ごとに違うらしいです。
エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)生産者は、それらを味の方向性ごと(フルーティーや甘いなど)に保管して、最終的には同じような味にします。
このブレンドは、どこの生産者でもやっている事で、偽物を混ぜるブレンドとは違います。
このブレンドのときに鑑定人がひと仕事します。
オリーブオイルの鑑定人はブレンド比率のアドバイスもする
イタリアの場合は「assaggiatore」と言います。直訳すると味見人。
でも仕事内容から、ここでは鑑定人とさせていただきます。
彼らは味見以外にも、オリーブの木の育成をコンサルティングしたり守備範囲が広いみたいです。
新しい商品などは、商品価値を見てもらったりします。一人で色々な農園を廻っているので相場観もあるみたいです。
これは、私の味見風景。鑑定士は紙コップで味はしません。念のため
色々な役割の中で、一番大きいのが味を決める事。
最終的に決めるのは農園主でしょうが、第三者の目でアドバイスをします。
私も過去に取引先の品で、微妙な味の違いを感じたことがあって生産者に問い合わせた事があったのですが、その時も鑑定人の見解が添えられていて、実にロジカルだったことを覚えています。
イタリアのオリーブオイル鑑定人
今回鑑定人を書いているのは、取引先に鑑定人が来なくて、新物オリーブオイルの出荷が遅れているからです(苦笑)
先週土曜に来る予定がドタキャンで、今日(金曜)の段階でも未だ登場せず。
北の場合は、ここまでズレ込むことは無いのですが(笑)
まぁ、しょうがないですね。しばらく住んだおかげで馴染ませていただきました(笑)
イタリアで時間がズレるのは、だらしないのでは無くて、急ぎの案件が横入りする事が多いからです。
人情味溢れるために、窮地に陥っている方を助けることでズレ込むことが非常に多いです。ほとんどの場合。
鑑定人が本物と言ったオリーブオイルも管理を間違えると
時間はズレ込むことが多いとしても、仕事はきっちりです。
味見すると木の状態(病気)まで分かるらしいです。
この鑑定人の人達が日本で流通していて、温度や光から管理されていないオリーブオイルを見たらどう思うのだろうと思います。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実の生搾りジュース。野菜などと同じく生鮮食品だと思うのです。
真贋見分けるイタリアのエキストラバージンオリーブオイル鑑定人のまとめ
1.イタリアのオリーブオイル鑑定人は、味まで決める事がある。味覚やオリーブに関しての見識知識はすごくて、味見しただけでオリーブの木の状態まで分かる人もいるらしいです。
2.イタリアで仕事のスケジュールがズレ込む理由の多くは、急ぎの案件が横入りする事です。人情味溢れ、困っている人を助けに。が原点です。
慣れるにはしばらく住んでしまうこと
でも、「日本の会社世界に戻れない」という副作用が出る場合があります(笑)
はよ来い、はよ届け。と祈りつつ。hinatano 加藤 昭広