オリーブオイルの運び方は空輸以外にもあります。
以前ご案内した通り、空輸の運賃は、船便エアコン無しコンテナの約20~30倍。エアコン付きでも約10倍と高価です。
温度管理だけなら、エアコン付きのコンテナでも同じはずですよね?
でも空輸ならではのメリットがあります。
オリーブオイルを空輸で運ぶメリット
エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)を空輸するメリットは、
1.移動時間が短い
オリーブオイルは時間経過で状態が変わるポリフェノールなどの成分があります。
通常の賞味期限18ヶ月のうち、2ヶ月以上移動に費やすのはもったいないですよね。
2.ポータビリティ(移動経過)がはっきりしている。
オリーブオイルは食べ物です。どこをどう通ってきたかはっきり把握したいでは無いですか。
飛行機の場合は、貨物情報が細かく出ていて完璧に把握できます。
飛ぶ前に便名や貨物番号も分かるので、航空機マニアのサイトで飛んでいる場所まで分かります。
3.温度管理が完璧にできる
飛んでいる間の貨物室が35℃とか猛暑日並みになることはありません。
なにしろ機外は-20℃とかの世界ですからね。
東南アジアや中東経由でなければ、オリーブオイルが心地よい温度で運ぶことができます。
エアコン付きのコンテナでもオリーブオイルなら十分かも知れませんが
私がこの仕事を始めた2007年頃は、エアコン付きのコンテナ(リーファーコンテナと言います)は、コンテナ1本25トン分を丸々チャーターする必要がありました。しかし今は輸送会社さんが1本のリーファーコンテナを複数の会社の荷物をシェアする混載便があります。だいぶ使い易くなりました。
でも実は、輸送中の温度履歴を開示していない輸送会社さんが多いのです。
リーファーコンテナは冷蔵庫みたいなものですから、壊れることもあるだろうし停電もあると思いませんか?
私が使わせていただいた輸送会社さんは親切に対応してくれたのですが、とある有名な輸送会社さんに問い合わせたら
「壊れることはあり得ないので温度開示しません」と言われてしまいました(苦笑)
もちろん、そこにはお願いしておりません。
空輸で運んだオリーブオイル。大事なのはお手元へ届けるまでです。
こうして空輸してきたオリーブオイルは、良いコンディションです。
でも、空輸は手段でして目的では無いのですよね。理屈っぽい言い方ですみません。
目的は、お客様が手に取られるまで可能な限り最高の鮮度でお渡しすること。
飛行機で運んでも真夏の炎天下に置いておいたら元の木阿弥。。
ですから、私は夏場の仕入をしておりません。
エキストラバージンオリーブオイルを空輸するメリットのまとめ
エキストラバージンオリーブオイルは鮮度が大事。
空輸するメリットは、
1.移動時間が短い
2.日本まで何処をどう通ってきたかはっきり分かる
3.温度管理が完璧にできる。
などが挙げられます。でも飛行機は、農園からお客様の手元まで行く過程の一部に過ぎません。
大事なのは飛行機を使う事では無くて、鮮度の良いエキストラバージンオリーブオイルをお客様にお渡しすること。
最初にご紹介したフライトレーダーというサイト
結構見飽きないです(笑)今週も2便ほど飛んでくる予定ですので見てみようかと(笑)
hinatano 加藤 昭広