オリーブオイルのコンテストとは
たくさんあるオリーブオイルのコンテストや評価本。
でも、ブルーナ家は、オリーブの実の受賞は何度かあるものの、オリーブオイルは目立った受賞歴がありません。
それに、私が知っている絶品なオリーブオイルも受賞や掲載されていなかったりします。
これは、コンテストや評価本の多くが、「自薦」
つまり生産者などが自らコストを払って立候補して参加していることも影響していると思います。
オリーブオイルの評価とオリーブオイルの使われ方
偽物が多いと言われているエキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)の見極めには、品評会の受賞歴や評価本の評価結果は、大いに参考になると思います。ただ、これらに参加する生産者は自ら参加費を払って立候補する場合が多いのをご存じですか?
力試しに参加するのは良いことだと思うのですが、既にそれなりの定評があったり、「オリーブオイルとは、食べ物であるのでコンテストには馴染まない」という頭の硬いブルーナのような職人さんは参加しなかったりします。
このコンテストに参加する傾向は、イタリアの場合は州ごとの気質に比例しているようです。
オリーブオイルのコンテストに興味が無い?リグーリア州の生産者
オリーブオイルの世界で一番有名な評価本にFLOS OLEIというものがあります。
この本には、イタリア以外スペイン、ギリシャは勿論のこと、アメリカ大陸、アジア地域など世界中のオリーブオイルの評価が載っています。2015年版のイタリアの場合、やはり多いのはトスカーナ州の66社。でもリグーリア州はたったの5社。
リグーリア州はイタリアでもオリーブオイルの名産地で生産者数は多いです。
恐らく多くの生産者が参加していないと思います
オリーブオイルのコンテストで受賞した品は、美味しいと思います。
リグーリア州のオリーブオイルは、ほとんどの場合、タジャスカ種オリーブのみで作られたものです。
コンテストでは、「色々な品種をブレンドした華やかな香りや味になっているオリーブオイルが有利」とも言われていますが、少なくともFLOS OLEIに関しては、単一品種のオリーブオイルも多数掲載されているので、リグーリア州の職人さんたちは、参加すらしていなと思います。リグーリア州の職人さんを何人か知っていますが、頑固なのは気質のような気がします。
ともあれ、受賞や掲載されているオリーブオイルは、多くのプロのテイスターのお墨付き。
美味しいし本物のエキストラバージンオリーブオイルだと思います。
ただ、どんなに美味しいオリーブオイルでも大事なのは鮮度。
温度などの管理が悪い品は、受賞した品と味が全く別物になってしまうと思います。
オリーブオイルが劣化する条件と内容をご案内した記事です。ご参考になれば幸いです。
オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。遊離脂肪酸編
オリーブオイルが熱によって劣化する内容をご説明します。ピロフェオフィチンa編
光がエキストラバージンオリーブオイルをどのように劣化させるかご説明します。
エキストラバージンオリーブオイルの品評会と味の関係のまとめ
受賞や評価本に掲載されているオリーブオイルは、多くのテイスターのお墨付き
でも、品評会や評価本の多くは、生産者の自薦なので全てのオリーブオイルを網羅しているわけではありません。
隠れた銘品もまだまだあります。
その隠れた銘品を探して、みな様にご紹介するのが私の仕事でございます(笑)
hinatano 加藤 昭広