本物のオリーブオイルか見極めるのには畑に行くのが大事というお話です。

オリーブ農園

本物のオリーブオイルは畑が大事

食べ物って美味しくて楽しいのが一番大事ですよね。
エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)も同じだと思います。

でも、それをお届けする私の仕事は、さらに安心とか作り手の情熱とか熱意とか、お客様に安心してお渡しできる裏付けを取ることも大事だと思います。

 


 

オリーブオイルが本物か、畑を見るとなぜわかる?

オリーブオイルは畑で作られます。
収穫や搾油も大事な作業ですが、1年のうちほとんどは畑と向き合うのが作り手の仕事です。
ですから、たとえ数千本のオリーブの木を持っていても、一本一本の状態を良い作り手は把握しています。

オリーブの木は先祖代々受け継いでいますので、彼らが産まれる遙か前からそこにあります。
子供の時からずっと見ているからわかるのでしょうね。

夏のオーガニックオリーブ農園

 

専門的なことは置いておいて、畑で見えるのは作り手の人が”仕事にどうこだわっているか”です。
自然派だったり、力業だったり、オリーブの木が良い仕事をできるように色々工夫しています。
良い生産者は、無理矢理収穫量を上げるような事をせずに、労るようにお世話係に徹します。

彼らと話していると、よくご先祖様の話になります。
畑を見ると、関わる人達の生き方がよく見えてきます。

 


 

両方とも本物のオリーブオイルなのですが、考え方が違いすぎるので。。

hinatanoのブルーナ家は、自然派のオリーブオイル生産者です。
200年受け継いでいるオーガニック農園を大事に守っています。

有機栽培エキストラバージンオリーブオイルの畑
真冬のオリーブ農園は下草がたくさん生えてます。

 

オリーブの木

一方、この木の農園は、ブルーナと真逆。
歴史は古すぎて何年経っているかよく分からないそうです。

化学的な処理をしているわけでは無いのですが、オリーブの木に手を加えています。
樹齢400年くらいになると、オリーブの木もくたびれてくるので、幹を切ってあげて新芽を生やさせてあげる手法です。
他の州では時折見られるこの手法は、このあたりでは珍しいみたいです。

こちらの生産者に言わせると、「オリーブの木に良い仕事をさせてあげるような配慮。」らしいのですが
ブルーナに言わせれば、オリーブの木を酷使しているように見えるようで、、、
お互い知り合いなのですが、あまり仲が良いとは言えません(苦笑)

両方ともオリーブの木を大事にしていることには変わりないのと思うのですが(笑)

 


 

本物のオリーブオイルであるために畑以外でも

古くからの生産者は、一族の伝統歴史を受け継いでいます。
新進の生産者は、大変な情熱を持って仕事をしています。
これらの事は、畑に行けば滲み出ています。

このような作り手の人達は、お金目的で混ぜ物をすることはないと思うのです。
やってしまったら、ご先祖様や自らを否定してしまうことになりますからね。
万が一、なんらかの理由で混ぜ物に手を染めたら、ぜんぶ畑や働く人の顔に出ます。

ですから、私のようなバイヤー(輸入者)は、畑に行くのが当たり前だと思うのですが、
畑を一緒に歩くバイヤー(輸入者)は、どうやら珍しいみたいです。

良い生産者から引き継いだオリーブオイルをキチンと温度や鮮度を管理してお客様にお渡しするのが私の仕事です。
農園と同じ鮮度のエキストラバージンオリーブオイルを、ぜひ

 


 

本物のオリーブオイルを産する畑のお話しのまとめ

畑に行くと、オリーブオイル生産者の考え方や生き方がよく見えてきます。
本物のエキストラバージンオリーブオイル。一番大事なのは関わる人。だと思います。

私も、生産者とお客様から信頼していただけるように頑張ります。
hinatano 加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。