オリーブオイルが美味しくないと感じられた方、その理由をご説明します。

オリーブオイルが美味しくない理由

オリーブオイル、それも、エキストラバージンオリーブオイルは、美味しいと聞いて買った見たけど美味しくない。
そんな経験はございませんか?

一言で美味しくないと言っても色々なパターンがあります。「味がしない」「苦い」「辛い」
それぞれの理由をご案内します。

美味しくないオリーブオイル。辛かったり、苦かったり、変な味がしたり。

まず最初に、もし召し上がったオリーブオイルの味が、油っぽかったら、そのオリーブオイルは、きっとエキストラバージンオリーブオイルの基準を満たしていないと思います。

エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実を搾っただけの果汁のようなものです。
辛みや苦みなど、味に色んな個性がありますが、基準を満たしていれば油っぽさを感じることは少ないです。

油っぽさの味の素になるのは、遊離脂肪酸という成分なのですが、この遊離脂肪酸は、温度が上がると増えてしまいます。

この遊離脂肪酸を増やさないように、オリーブオイルの作り手は、できるだけ温度が上がらないように、ゆっくり時間をかけてオリーブオイルを作ります。

コールドプレスと言われる搾油法なのですが、この「コールドcold」は「低温」という意味になります。

上の写真は、搾りたてのエキストラバージンオリーブオイルです。

この状態になるまで、オリーブの実をミル状にしたり、圧力かけたりしますので、温度が上がります。グラスを持つと、ほんのり暖かいです。

オリーブオイルの生産者は、できるだけ温度が上がらないように、手を尽くします。
このオリーブオイルは、25℃だったのですが、28℃のオリーブオイルと比べると、味にハッキリした差がありました。

 

この段階では、味に油っぽさを感じることは無いのですが、大体の場合、オリーブオイルの工房から出荷された後、運んでいる途中で熱が上がって、味が油っぽくなってしまいます。

エキストラバージンオリーブオイルの遊離脂肪酸が、温度でどのように増えるのかを詳しくご案内した記事になります。
よろしければ、ご覧になってみて下さい。

オリーブオイルが熱によって劣化する 遊離脂肪酸編

なぜ、苦かったり辛かったりするオリーブオイルがあるの?

こちらのタイトル、素朴な疑問ですよね。

エキストラバージンオリーブオイルには色々味があります。苦かったり辛かったり、

これらの味は、そのオリーブオイルの産地には大事な味なんです。味が強い場合は、産地が肉食中心の食文化の場合が多くて、それらの味は、スパイスや臭み消しの役割をしていることが多いんです。

「そうは言われてもパンに付けるくらいだし、この味の強いオリーブオイルは、どうすれば、、」と思われる方、ご安心ください。

その味の強いオリーブオイルは、しばらく時間をおいてみてください。辛み苦みはポリフェノール由来です。時間経過と共に少しずつマイルドになってきます。

詳しくは、こちらの記事でご案内しています。

手に入れたオリーブオイルが苦い場合、どのように対処すれば良いかご紹介します

開封してしまって大丈夫?と思われるかも知れませんが、オリーブオイルは酸素に強いです。そして、ポリフェノールは、酸素から守る成分です。

さらに、ちゃんとしたオリーブオイルなら、蓋の内側と注ぎ口が、ピタッと合うようになっているので、きっちり蓋をしておけば、2,3ヶ月は大丈夫です。万が一酸化臭がしたら、ほとんどの場合は、蓋周辺についているオリーブオイルが原因。きれいに拭いてしまえば酸化臭は無くなるはずです。

 

オリーブオイルで、味がしなかったり、変な味がする場合

味がしない場合ですが、それは搾る前のオリーブの実が、熟し過ぎていたか、エキストラバージンオリーブオイルに該当しない、安価なオリーブオイルが混ざっているのかも知れません。

また、変な味がする場合は、搾る前のオリーブの実の管理が悪くて黴びてしまって、その味がすることもあります。

美味しくないオリーブオイルを避けるには、

美味しいオリーブオイルを選ぶのは、本当に難しいと思います。

ネットにも色んな記事が出ていますが、どれが本当か分からなくなると思います。それに、読むだけでも一苦労。

私が書いた記事2本ご紹介します。それぞれ、私の商品を買っていただきたくて書いた記事ですが、内容は丁寧に本当の事を書かせていただきました。

こちらがシンプルな構成の記事です。
オリーブオイルの選び方、美味しくて飲めるものとは

こちらは、もう少し詳しくご案内している記事です。品質的に飲んで良いオリーブオイルとは、どんなものかを書かせていただきました。
飲んでも良いオリーブオイルと駄目なオリーブオイル

オリーブオイルが美味しくないと感じた理由のまとめ

1.オリーブオイルの味が油っぽい場合は、熱が加わって遊離脂肪酸という成分が増えてしまっている事が考えられます。

2.辛すぎたり苦すぎた場合は、その味はポリフェノール由来ですので、時間が経てば味はマイルドになります。

3.味がしない場合や、変な味がする場合は、エキストラバージンオリーブオイルの国際基準を満たしていない品かも知れません。

本物のエキストラバージンオリーブオイルは、飲んでも美味しいんですよ。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。