イタリアの良いオリーブオイルの産地について 南イタリア編

鮮度の良いエクストラバージンは、オリーブの実の生搾りジュース

イタリアには良いオリーブオイルの産地がたくさんあります。

エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)はイタリアの食に欠かせません。
イタリアには良いオリーブオイルの産地が非常に多くあります。

北イタリアのガルダ湖まで産地がありますので、ヨーロッパアルプスエリア以外イタリア全土に産地があります。
産地ごとに何がどのように違うかを簡単にご案内します。

良いオリーブオイルで産地ごとに味が違うイタリア

イタリアの歴史を辿っていくと、ローマ時代以降は小さな国に分裂し、色々な国に占領されたり占領したりの繰り返しで
す。そのなごりから言葉も違うくらいでして、イタリア語と言われている標準イタリア語はフィレンツェ語、そのほかミラ
ノ語にローマ語などがあり、今でも本屋に行くと、ローマ語とミラノ語の辞書があるくらいです。

エキストラバージンオリーブオイル

このような状況ですので、食文化も大きく違います。
大きく分ければ沿岸部が魚介類で、山の中が肉食なのですが、その地域が過去に占領されていた国や宗教の影響などから肉食でも食べるお肉の種類が違ったりします。

オリーブオイルの味は、産地の食文化と密接に関係していますので、日本人が馴染めそうなお料理を食べている産地のオリーブオイルがイタリア産でも美味しいという理屈になります。少々乱暴かも知れませんが(笑)

パンとオリーブオイル

イタリア半島の真ん中から南を見た場合、長靴の形のかかと側は、日本人に馴染めそうなお料理が多くあります。
魚介類も新鮮なものを好みます。例えば、生のウニの屋台も出ていたりします。

具体的な産地名は、アブルッツォ州、モリーゼ州、プーリア州になります。このあたりのオリーブオイルは、日本に輸入されている事が多く、よく見かけます。

比較的、日本では馴染みが無さそうではと、個人的に思っているのはイタリア半島の向こうずね側です。

カンパーニャ州、バジリカータ州、カラブリア州は、辛いサラミなど独特な食文化があります。
同時にとても人気のあるイタリアの食、ピザ発祥の地域とも重なっております。

オリーブオイルも、すごく馴染める(美味しい)ものもあれば、ちょっと厳しいオリーブオイルもあったりで混在しています。

良いオリーブオイルの産地でも、注意が必要なイタリア国内事情

治安もイタリアの南北で違いがあります。
そのことが各産地から送られてくる荷姿に表れています。

シチリアから来る品は、白いビニールで覆って中身が分からなくしていますし、モリーゼ州から来る品は格子状にバンドがけしてあります。どちらも盗難防止のための措置です。

シチリアからの食材2013-02-19-10-57-38

一方北イタリアから来る品は、厚手のビニールとオリジナルテープで盗難しにくくなっていますが、南に比べれば簡素な梱包です。盗難などの治安の違いが良く出ています。

北イタリアからの仕入れ品オリーブオイル北イタリアからのオリーブオイル

イタリアの良いオリーブオイルを産地と同じ品質で

南でも北でもイタリア産のオリーブオイルは、本物なら大外しはしないと個人的に思っています。
その理由は、食材含めてオリーブオイルを生で使う文化があるからです。

マイルドで美味しいオリーブオイル

実は、とても有名なイタリアの町では、豚肉を生で食べる文化があります。
このお話しは別の機会にご案内します。

オリーブオイルをオリーブ農園と同じ状態で召し上がっていただける機会がもっとあれば良いと願っています。
エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実の生搾りジュースです。飲んで美味しいのが本物だと思います。

まとめ イタリアの良いオリーブオイルの産地について(南イタリア編)

イタリアの食文化は、色々な背景から多種多様です。
オリーブオイルの味は、産地地域の食文化に関係しますので、比較的日本人に馴染みがありそうな食文化はイタリア半島南半分の場合、アドリア海側のアブルッツォ、モリーゼ州、プーリア州になると思います。

シチリア島やサルディニア島は、また別の食文化がありますので、別の機会にご案内します。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。