いつもと同じオリーブオイルを買ったのに辛い理由

鮮度の良い良質なエキストラバージンオリーブオイルはサラサラ

オリーブオイルの辛い成分は何?

そろそろ今年搾油したエキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)が出始めました。
それも、ちゃんとフィルターがかかっている通常品のオリーブオイルです。

ひとくち食べてみたら、”辛い”や”以前と違う味”と思われることはありませんか?
この辛味と時折感じる苦味は、オリーブオイルに含まれるポリフェノールです。

 


 

以前同じオリーブオイルを買ったときは辛味が無かった理由

以前買ったのと同じオリーブオイルなのに辛味を初めて感じた。
今の季節、こういうことがたくさんあると思います。

なぜ今の季節かと申しますと、今年搾油の新物オリーブオイルが、そろそろ店頭に並びはじめるからです。

オリーブオイルの辛味苦味はポリフェノールです。ポリフェノールは、色々な条件で減っていくのですが、新しいオリーブオイルはポリフェノールたっぷりなので辛味があります。オリーブオイルにもよるのですが、だいたい2~3月くらいまでは、辛味を感じると思います。そのあと段々味が丸くなって行き、賞味期限が越えると段々油っぽくなっていきます。

以前買われたとき辛くなかったとしたら、恐らく辛味が減ってきた状態のオリーブオイルを買われたのだと思います。

搾りたてのオリーブオイル
搾ったばかりのオリーブオイル。この状態のはフレッシュ感たっぷりですが、辛いし長持ちしません。

 


 

辛味も含めてオリーブオイル味は常に変化する

オリーブオイルの味は常に変化します。
正確に申しますと、14℃くらい以下に貯蔵されている場合は、オリーブオイルの味や成分は、ほぼ変化しません。そのため、オリーブオイル生産者は、この温度で保管しています。

オリーブオイルの保存タンク

そこから瓶詰めされて、出荷されてから味の変化が始まります。
出荷時オリーブオイルの状態は、ほぼ搾りたてなので、ほとんどの生産者は、瓶詰めから18ヶ月で賞味期限を設定してます。でもブルーナ家は搾油から18ヶ月で賞味期限を設定します。

オリーブオイルの経過時間と味の状態ですが、個人的には、賞味期限の残り半年くらいが、軽さと味の深み両方を感じることができて好きです。

 


 

オリーブオイルの辛味は鮮度のバロメーター

オリーブオイルの辛味や苦味はポリフェノールです。
ポリフェノールは時間経過と共に減っていきますので、古くなったオリーブオイルに辛味はありません。

あるいは、透明なボトルのオリーブオイルは、オリーブオイルを光からの光合成から守るためポリフェノールを使用してしまいますので、比較的新しいオリーブオイルでも辛味や苦味は少なくなっていると思います。

でも、そのポリフェノールが減ってしまってマイルドになってしまった味は、決して本物のマイルドでフルーティーな味のオリーブオイルには敵いません。フレッシュ感が全然違います。

鮮度の良い良質なエキストラバージンオリーブオイルはサラサラ

 


 

まとめ いつもと同じオリーブオイルを買ったのに辛い理由

オリーブオイルの辛味はポリフェノール由来です。搾りたてのオリーブオイルにはポリフェノールがたっぷり入っているので辛味も強いです。

オリーブオイルのポリフェノールは時間経過と共にだんだん減っていきます。2,3月頃までは比較的辛さを感じることが多いと思います。そのあとオリーブオイルの味は丸くなっていき、賞味期限を越えるあたりから油っぽくなっていきます。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。