オリーブオイルにもポリフェノールが入っています
オリーブオイルにも入っているポリフェノールは体に良いものだということはご存じだと思います。
でもポリフェノールは種類がたくさんあって、それぞれ効能も様々
オリーブオイルのポリフェノールとはどんなものか、ご案内します。
オリーブオイルのポリフェノールの種類は
ポリフェノールは植物由来で抗酸化作用があると知られておりますが、その数はなんと5,000以上あります。オリーブオイルのポリフェノールは、ヒドロキシチロソール、オレウロペイン、オレオカンタールなど
※効能に関しては非常に興味深い内容なので、別の記事で書かせていただきます。
さて、ポリフェノールが多いオリーブオイルとは、どのようなものか申しますと、味で感じることができます。
オリーブオイルの辛味や苦みは、ポリフェノールそのものです。
このような辛み苦みが強い、つまりはポリフェノールが多いオリーブオイルは、肉食文化が中心の産地によく見かけます。
大昔から生産者が、オリーブオイルのポリフェノールが体に良いと知っていたわけでは無く、多少臭みがある猪など肉食の臭み消しをするために、強い味のオリーブオイルが必要だった。こういう理由のようです。
このようなポリフェノール含有量の多いオリーブオイルは、イタリアではイタリア半島のやや北側トスカーナ州、ウンブリア州、マルケ州のオリーブオイルで見つけることができます。
近年、オリーブオイルに含まれている特有のポリフェノールの効果に着目したオリーブオイル生産者が、ポリフェノールの含有量を増やす生産方法を取るようになりました。
例えば、収穫時期を前倒しにすること。
早摘みにすることにより辛み苦みを増やしてオリーブオイルのポリフェノールを増やそうとしています。
オリーブオイルを早摘みにすると、搾油量が減ってしまいますので結果的に高価になります。
高ポリフェノールだから致し方無いという考えもありますが、やり過ぎてしまうと日本人にとっては苦くてどうにもならないオリーブオイルになってしまうこともあります。そういう時は、、、それに合う料理にするか、待つしか無さそうです。
以前の記事です。
手に入れたオリーブオイルが苦い場合、どのように対処すれば良いかご紹介します。
オリーブオイルのポリフェノール、辛み苦みは時間経過と共減少
hinatanoのオリーブオイルは、北イタリアリグーリア州です。
マイルドタイプに分類されるタジャスカ種オリーブのオイルですが、個人的にはポリフェノールも十分あって、食べやすいので良いと思っています。あとからご案内しますが理由は鮮度です。
私は、ほかにもトスカーナ州シエナ近郊産のポリフェノールが多いオリーブオイルを扱っているのですが、先日仕入れたオリーブオイルが今のところ苦すぎて、、、、
数年前にも同じようなオリーブオイルだった事がありました。あのときは仕入れてから半年後くらいに食べ頃になりました。
このようにオリーブオイルのポリフェノールは、時間経過(鮮度)の変化と共に減少していきます。
鮮度が悪いと減ってしまうオリーブオイルのポリフェノール
オリーブオイルのポリフェノールは、人の体に抗酸化作用があるのと同じく、オリーブオイルも酸化から守ります。
つまりオリーブオイルを劣化しそうな状態にすると、オリーブオイルのポリフェノールがオリーブオイルを守るために使われてしまうと言うことです。
数々ある劣化条件の中で、一番良くないのが光り。
オリーブオイルの濁り成分はポリフェノールなのですが、光に当たると光合成を起こして酸化物質を出してしまいます。この酸化物質からオリーブオイルを守ろうとポリフェノールが活躍してしまう。こういう構図になってしまいます。
更に、この光合成には酸素が必要ありません。
ということは、透明ボトルのオリーブオイルは未開封でもポリフェノールが減ってしまっているはずです。
<以前の記事です。>
光がエキストラバージンオリーブオイルをどのように劣化させるかご説明します。
まとめ オリーブオイルのポリフェノール
1.オリーブオイルのポリフェノールは辛味や苦みで感じることができます。
高ポリフェノールのオリーブオイルは、ストロングタイプと言われ、辛み苦みが強い肉料理向けのオリーブオイルです。
2.オリーブオイルのポリフェノールは、様々な条件で減ってしまいます。
時間経過や、オリーブオイル自体が酸化しそうな環境にあったら、オリーブオイルを酸化から守る働きもポリフェノールはします。特に透明なボトルのオリーブオイルは、光にあたってしまったら、未開封でもポリフェノールが減っているというレポートが出ています。