タジャスカオリーブのオイルがフルーティーな理由をご説明いたします。

サラッとしていて美味しいオリーブオイル

フルーティーなオリーブオイルの代名詞タジャスカ種

フルーティーなエキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)をお探しでしたら、タジャスカ種をご検討されてみて下さい。イタリアでは、フルーティーなオリーブの代表的な品種としてタジャスカオリーブが有名です。

そのフルーティな理由と、選ぶ時のポイントをご案内させていただきます。

 


 

タジャスカ種のオリーブオイルがフルーティーと言われるわけ

オリーブの実は、早く詰むほど苦みや辛味が多い味になります。
このタジャスカ種のオリーブオイルは、完熟してから搾ります。
そのためフルーティーなオリーブオイルになります。

なぜ完熟まで待つかですが、
私はタジャスカ種のオリーブの産地が海に近くて魚介類中心の食文化だからだと思うのですが、
生産者の方が言うには「昔からそうしていたし、それが一番美味しいから」だそうです(笑)

オリーブオイル

このタジャスカ種というオリーブは、実に変わっています。
普通オリーブは、秋に一気に収穫しますが、このタジャスカ種のオリーブは、実にのんびりと熟していきます。
同じ1本の木でも、五月雨式にゆっくりと熟していきます。そのため収穫と搾油は10月から2月頃まで延々と続きます。

収穫したオリーブの実

オリーブの実は、熟しすぎると油っぽくなって美味しくないのをご存じですか。
熟しすぎている実を使用したオリーブオイルは、ちゃんと畑を管理できていない生産者の品に見られます。

でもhinatanoで扱っているブルーナ家はじめ、私の取引先でタジャスカを扱っているところは、ちゃんとやってくれています。収穫を何度か見に行ったことがあるのですが、収穫し残した実(つまり熟しすぎ)などは残っておりませんでした。

 


 

実は、フィレンツェ人などトスカーナの人は、タジャスカが嫌いなのですが、

日本人には分かりにくいのですが、一般的にタジャスカ種のオリーブオイルには特有の風味があります。
この風味は、フィレンツェやシエナなどの町があるトスカーナ州の人達は嫌います。私も知人にフィレンツェ人の一家がいるのですが、やはりタジャスカを苦手にしています。でも、なぜかブルーナのオリーブオイルだけは平気だそうです。

ブルーナのタジャスカ種のオリーブオイルは、高い標高で有機栽培を行っているので種が大きめです。その果肉と種のバランスが、タジャスカ特有の風味を消しているのかも知れないです。

 


 

フルーティーなオリーブオイルは、デリケートだから空輸

フルーティーなオリーブオイルということは、辛み苦みが少なめ。
辛み苦みが少なめということは、抗酸化物質のポリフェノールが少なめなのでデリケートです。

搾りたてのオリーブオイル

そのためタジャスカ種のオリーブオイルは、イタリアでも産地から離れて売られているのは、味が落ちてしまっていると聞きます。そのため美味しいフルーティーなオリーブオイルとしては鮮度が大事です。エアコン付きのリーファーコンテナか航空便での輸入が必要だと思います。もうひとつの目安は賞味期限。半年以上残っているものが好ましいと思います。

私は、ブルーナさんの農園からミラノ経由で空輸しています。着いたらすぐ定温庫。鮮度には自信がございます。

 


 

フルーティーなオリーブオイルと言えばタジャスカオリーブのオイルのまとめ

1.オリーブは早摘みだと辛み苦みが強く、完熟だとマイルドでフルーティー。タジャスカ種のオリーブオイルは完熟してから搾るので、フルーティーなオリーブオイルです。

2.フルーティーなオリーブオイルは、デリケート。イタリア国内でも傷んでしまうことが良くあります。hinatanoのオリーブオイルはタジャスカ種使用ですが、日本へ飛行機で運んですぐに定温庫に入れております。鮮度には自信がございます。

タジャスカの語源は、大昔タジャという人がオリーブ栽培を広めたからみたいです。
今でもタジャという町があります。”スカ”は、今のイタリア語には無いのです。ですから、歴史を感じます。
スペイン語のような響きなので、ひょっとしてタジャと言う人はスペイン人?
hinatano 加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。