オリーブオイルでお料理が美味しくなるための使う量
エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)をお料理、特にイタリア料理の仕上げに使ったら、香りと味のランクがグンと上がりますよね。でも、いったいどれくらいの量を使うのが適量なのか?その目安を、イタリアの厨房で教えてもらった事含めてご案内します。
お料理の仕上げのオリーブオイル。使いすぎの目安は
鮮度が良くて美味しいのなら、オリーブオイルは沢山かけても、かけ過ぎはありません。
ちゃんと管理されていれば、オリーブオイルはオリーブの実の生搾りジュース。
必ず美味しくなりますし、決してお料理が油っぽくなりません。
でも、物事には限度というものがありますよね(笑)
そこで、私がイタリアの厨房で教えてもらった目安を
パスタの場合、フライパンの火を止めてから仕上げのオリーブオイルを1~2まわし振ります。
この時の目的は、オリーブオイルで香りと味が良くなるのと同時に、パスタのくっつき予防です。
パスタが、お皿の上でほぐれる状態になっていることが重要です。
量の目安ですが、もし食後のお皿にオリーブオイルが残っているようでしたら、それはかけ過ぎと言われました。
パスタの具材の味よりも、オリーブオイルの存在感が強すぎてしまうからです。
※偉そうに書いておりますが、私はかけ過ぎることが多くてオーナーに結構怒られました(笑)
パスタの仕込みには大量のオリーブオイルを使いました。
私が17年前に勤めていた店は、パスタは全て手打ちでした。
毎日10~20kgのパスタ類を打っていたのですが、オペレーションの都合上、出来上がってから一度下茹でしていました。くっついてしまったら台無しになるので、茹でる時にはお鍋のお湯の上にオリーブオイルを入れて、くっつきにくくしました。
茹で上がったら、作業台にに広げて冷ますのですが、その時も冷めてから団子にならないように、エキストラバージンオリーブオイルを振りかけます。一度の仕込みに大量のオリーブオイルを使っていましたが、パスタは全然油っぽく無く、練り込んだサフランの香りを引き立てるほどでした。懐かしい。
お料理に使ったオリーブオイル。お皿に残ったオイルも
パスタに関しては使いすぎの目安があることをご案内しました。
では、サラダやほかのお料理ではどうかと申しますと、使いすぎの目安はございません。
たくさんかけたら無駄になりそうですが、そこは以前ご案内したカプレーゼのように、仕上げに使ったオリーブオイルをソースとしてお考えになって、お皿に残っているオリーブオイルをパンに付けて召し上がってみてください。かなり美味しいです。
そういう食べ方をするからだと思うのですが、イタリアではパン用のオリーブオイルは、お願いしないと出てきませんし、飲食店でパンにオリーブオイルを付けて食べているイタリア人を見た記憶がありません。
オリーブオイルの料理への使い方。量についてのまとめ
1.パスタの仕上げに使用する際は、パスタ皿にオリーブオイルが残る量になっていたら、使いすぎの目安です。
2.サラダ等に関しては、使いすぎの目安は特にありません。お料理を召し上がった後に残っているオリーブオイルも召し上がってみてください。とても美味しいです。
美味しさに対する使用量をご案内させていただきました。農園で食べるのと同じくらい新鮮なエキストラバージンオリーブオイルなら、遊離脂肪酸なども少ないので体に付きにくい食物油です。イタリア人の肥満率は10%、アメリカ人は34%。あのイタリア人のオリーブオイルを食べる量を考えたら、太りにくい食物油だと思います。
hinatano 加藤 昭広