健康のためのオリーブオイルの品質を考えて光から守ることについて

グリーンオリーブとオリーブオイル

健康に良いオリーブオイルを品質のために光から守る

見た目にも美しいオリーブオイルの透明なガラス容器。テーブルを華やかにするには良いのですが、オリーブオイルの品質を考えると保存には適さないのをご存じですか

健康のためにオリーブオイルを日頃から使われている方は、常時テーブルに置かれている方もいらっしゃると思います。色々ある容器の中で、オリーブオイルが注ぎやすくて美しいオリーブオイルのガラスの容器は人気があります。オリーブオイルの緑色がテーブルを華やかにしますしよいですよね。でも、透明なオリーブオイルの保存容器は、光によってオリーブオイルが酸化してしまいます。同じ理由で透明なボトルのオリーブオイルも酸化しやすいです。

オリーブオイルを健康に悪い品質にしてしまう光

オリーブオイルの色は、葉緑素です。理科の時間で習ったことを覚えてらっしゃる方もいらっしゃると思います。授業の内容も思い出してみてください。オリーブオイルにも含まれる葉緑素は、酸素が無くても光合成を起こして酸化物を出します。つまり、卓上に置かれた透明なオリーブオイル入れのオリーブオイルは非常に酸化しやすいのです。同じ理由で透明なボトルのオリーブオイルは、光に当たっていたら開封していなくても酸化してしまいます。せっかく健康によりオリーブオイルだと思って毎日摂っていたら実は酸化していた。ということも十分あり得ます。

オリーブオイルが健康に良いことをご案内した記事です。
健康のために良いとされているオリーブオイル なぜ他の食用油より優れているか 

エクストラバージンオリーブオイルは、丁寧に搾ったオリーブの生ジュース。生鮮食品です。生鮮食品ですから鮮度が大事なのですが、中でも一番苦手にしているのは「光」です。

ちょっとだけグラフでご案内します。

出典:The Effect of Storage Conditions on Extra Virgin Olive Oil Quality 助成および実施機関:オーストラリア地方産業調査開発公社とオーストラリア・オリーブ協会

出典:The Effect of Storage Conditions on Extra Virgin Olive Oil Quality
助成および実施機関:オーストラリア地方産業調査開発公社とオーストラリア・オリーブ協会

これは、オリーブオイルが、22℃の環境下でクロロフェル(葉緑素)の減少状況を、色塗りした遮光ボトルと透明なボトルとの違いを比較したものです。この3ヶ月くらいでがくんと減ってしまう「赤の点線が透明ボトル」です。

オリーブオイルの葉緑素が減るだけなら問題無いかも知れませんが、この過程でヒドロペルオキシドという健康に悪い酸化物を出してしまうのです。詳しくご覧になりたいかたは、こちらをどうぞ。この件に関しては、75から77ページに出ています。

イタリアで透明なオリーブオイル容器が売られていますが使用条件が違います

透明ガラスのオイル用容器は、オリーブオイルに詳しいヨーロッパ製の品が多いです。詳しい人達が使っているのなら問題無いように思われるかも知れませんが、使用量や使用条件が違います。たとえば、使い切るスピードが違うのです。250mlくらいだったら2,3日で使い切ってしまいます。これなら光で傷む前に使い切れますよね。

健康に良いとされる苦み辛味が強いオリーブオイルほど光が品質に影響

先ほどご紹介したオリーブオイルの酸化に関してのグラフで一番下は、HPつまりオリーブオイル内のハイポリフェノール。苦みや辛味が強いタイプのオリーブオイルです。それでもほぼ3ヶ月後には、葉緑素がほぼゼロになっています。葉緑素が無いと言うことは透明ということになります。たっぷりあった葉緑素に比例して、酸化物ヒドロペルオキシドが出ているので、開封した時の臭いは、大変な酸化臭がします。透明なボトルに入った、無色透明のエクストラバージンオリーブオイルは、避けられるのをお勧めします。

まとめ 健康のためにオリーブオイルの品質を光から守る

できればオリーブオイルを透明な容器で保管することは避けた方が良いと思います。もし、オリーブオイル用のガラス容器をお持ちでお使いになられたい場合、オリーブオイルをできるだけ少なく入れるか、使わないときに冷暗所に置いておかれる事をお勧めします。オリーブオイルのきれいな緑色は、なんとなく食卓を華やかにしますよね。光に当てなければ光合成は起きませんから大丈夫です。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。