エキストラバージンオリーブオイルとジェノベーゼペーストの関係についてご説明します。

マイルドで美味しいオリーブオイル

美味しいジェノベーゼペーストに最適なオリーブオイルとは、

夏真っ盛り、バジルを育てている方は、ジェノベーゼペースト(バジルペースト)を作られる方もいらっしゃると思います。
パルミジャーノやペコリーノのチーズ類、ニンニク、松の実、くるみ。レシピは様々ですが、一番肝心なオリーブオイルはどうされていますか?
使用するオリーブオイルの種類で味が全然変わってきます。

 


 

ジェノベーゼペーストと産地が同じエキストラバージンオリーブオイル

ジェノベーゼペーストの名前は、ジェノバ(GENOVA)という街から由来します。
ジェノバの属する州、リグーリア州やその周辺で手に入る食材で作ったのがジェノベーゼペーストです。

伝統的に使用しているオリーブオイルは、特産品のタジャスカ種のオリーブを使用したエキストラバージンオリーブオイルです。このオリーブオイルは、魚介類によくあうマイルドなオリーブオイルで、これで作るとバジルの味や香りが良く活きます。トスカーナ州のオリーブオイルのように辛み苦みがあるオリーブオイルを使用すると、オイルの味が勝ってしまいます。

ブルーナ家のジェノベーゼペースト
ブルーナ家のジェノベーゼペースト。クリーミーな仕上げ方が特徴です。

 

味が弱いオリーブオイルが良いなら、ピュアオリーブオイルでも良いのでは?と思われる方もいらっしゃると思いますが、ピュアオリーブオイルは、人工的に手を加えた油。これで作ると油っぽくなってしまいます。

パスタや魚介類にたっぷり使いたいジェノベーゼペーストは、やはりオリーブの実の生搾りジュースであるエキストラバージンオリーブオイルが最適だと思います。

 


 

産地で伝統的なジェノベーの食べ方、パスタとインゲン、じゃがいも

ジェノベーゼペーストのパスタでインゲンとジャガイモをパスタと一緒に茹でるレシピをご存じですか?実は、あの食べ方は産地では伝統的な食べ方です。実は昔この地方はとても貧しかったのです。そのため近くで手に入る食材でおなかいっぱいにするための工夫だったらしいです。

ジェノベーゼペースト
他の生産者のジェノベーゼペースト。レシピは生産者ごとに見事に違います。

 


 

エキストラバージンオリーブオイルは、ジェノベーゼの仕上げにも

ジェノベーゼペーストと言えば日本ではパスタですが、イタリアでは色々な使い方をします。エキストラバージンオリーブオイルで伸ばして、カルパッチョやカプレーゼのトッピングにしたりです。

使い方を見ていると、ジェノベーゼペーストは、バジルの保存食のようにも思えます。イタリアの食は一見華やかですが、実は貧しかった頃の工夫のかたまりのような気がします。

最後に大事な事を。ジェノベーゼペーストを作るのも、伸ばして使用するのも鮮度の良いエキストラバージンオリーブオイルをぜひ。

オリーブオイル

 


 

エキストラバージンオリーブオイルとバジルの美味しい相性のまとめ

1.美味しいジェノベーゼペーストを作るには、本場に習って魚介類向きのタジャスカ種のエキストラバージンオリーブオイルがおすすめ

2.味がマイルドの方が良いと言っても、ピュアオリーブオイルは使用しない方が良いと思います。ペーストが油っぽくなってしまいます。

 

hinatano 加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。