オリーブの種類(品種)のブレンドは偽装のことでは無い
オリーブオイルの偽物について語られるとき、
「ブレンドされている」という表現されていることがありますよね。
でも、この偽物の場合のブレンドは、”よからぬものを混ぜること”
複数種類のオリーブで味を作り出すブレンドは、ちゃんととした伝統的な技法です。
一口でオリーブと言っても種類は、イタリアだけで200以上
イタリアにある食用オリーブの数は200以上と言われています。あるいは500以上と言う方も
全部覚えても意味が無いし、全部分かる人も学者くらいです。(笑)
なぜブレンドするかですが、
以前、オリーブオイルの味は地域の伝統的な食文化と関係があるとご紹介しました。
地元で手に入る食材を、近くで生えているオリーブの木からオイルを採って調理します。、
ところが、困ったことに全ての品種のオリーブが美味しいオイルを採れるわけでは無いのです。、
味が平べったかったり、オリーブの重量あたりの搾油率が極端に悪かったり理由は色々ですが。
そこで、複数種類のオリーブで味を調えたわけです。
オリーブの種類と美味しさの関係。
オリーブ単一品種のオリーブオイルの方が貴重だという考え方もあります。
でも、私は複数だろうが単一だろうが、美味しいのが一番大事だと思います(笑)
同じ品種のオリーブでも、単一でオリーブオイルにしたりブレンドしたり使い方は様々ですが、あえて単一だときっと美味しくないだろうと思える品種はフラントイオ(Frantoio)種とレッチーノ(Leccino)種です。
この2品種は比較的イタリア全土で栽培できるのですが、辛いのが特徴。
レッチーノの単一品種オリーブオイルは、美味しいのにあたったことがありますが、Frantoioはありません。
実はこの2品種を単一で使用していることを謳い文句にしたオリーブオイルを日本の小売店で見かけたことがあります。
ご注意を
オリーブの複数種類のブレンドは、ブレンダーの次第
さて、ブレンドですが、ブレンダーという人達が行います。生産者にはそれぞれブレンダーがいます。
この人が替わると味まで変わってしまうことが多々あります。日本酒の杜氏みたいな役割ですね。
余談で偽装の話になりますが、ちゃんとした会社のブレンダーは官能検査もできます。
色々なオリーブオイル問屋から安いオリーブオイルを集めてブレンドするブレンダー(この場合は業態)
にも当然いるわけですから、なんでオリーブオイル問屋に騙されるのか?不思議に思うこともあります。
オリーブの種類とオリーブオイルの味についてのまとめ
1.複数種類のオリーブで味を作るブレンドは伝統的な技法。偽装のためのブレンド(混ぜ物)とは違う
2.単一品種オリーブオイルで、おすすめできないのはフラントイオ(Frantoio)種とレッチーノ(Leccino)種
フラントイオ単一品種のオリーブオイルは、ほんと辛いだけ。なのです。
美味しいのを見つけたら、お詫びと訂正のブログ書きます。
hinatano 加藤 昭広