パスタ職人お勧めの茹で方、「縦長の鍋で中強火で茹でなさい」とのことでした。


felicetti.spaghettini

パスタのお話しです。
パスタメーカー何社か訪問していますが、皆さん、だいたいタイトルのように言ってました。
実は、パスタメーカーは、このように茹でてもらう事を前提に「パスタを設計」しているのです。

なぜ縦長の鍋か
茹でている最中、鍋の中でパスタが縦に対流するのを前提にしています。
ある程度速いスピードで対流して、表面に残る塩分を計算しているようなので中強火です。

ふきこぼれの心配ですが、いわゆる小麦粉になる前の段階で、粗挽きのセモリナ粉は、
茹でているお湯の表面に膜をつくらないので、吹きこぼれません。

かき混ぜ方
かき混ぜるタイミングは、茹ではじめてから3分くらい
茹でているお湯が白く濁ってきたらです。
この白いのは、パスタ表面のデンプン質が溶け出している証拠です。
1番くっつき易い状態です。

1分間だけ、一生懸命かき混ぜます。
しかし、そのあとは「放置」
対流に任せます。
あんまりかき混ぜると、パスタの表面に乗った、美味しい成分
熱が加わった塩とデンプン質がそげ落ちてしまいます。

塩加減。1%は、あくまでも目安
その「塩」について
これは、私の主観ですが、よく言われる1%はあくまでも目安。
気候や気温、あわせる食材によって違うと思います。
結局は、茹でるお湯を味見しつつ経験していくのが、1番良いと思います。
ちなみに私の場合は、だいたい1.2%前後でした。

ゆで時間
イタリア人と日本人は、麺類の茹で上がりの概念が違います。
日本の麺類の感覚では、あり得ない、芯がバリバリ残っていてもOKな人も結構います。
そのため、パスタメーカー側も、あえてバリバリに芯が残るゆで時間設定をしている場合があります。
粉の旨さを味わってもらいたいらしいのですが、慣れていないとビックリします。
1.6mmのスパゲッティーなら、だいたい10分前後ですが、標準ゆで時間6分と表示されているのもあります。

ご参考までに

株式会社 il Bianco加藤

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。