マリナコロンナ社の世界観

もっと写真を撮っておけば良かった、と後悔することが多々あります。
私は話や周りのことに夢中になって、ついつい写真を撮るのを忘れてしまいます。
写真の部屋は、8年前初めて訪れた際に通していただいたマリナコロンナ社の応接間。

和洋中、世界中の本物の中にあるコロンナ社のアンフォラボトル。これを表現したいのだと思います。

和洋中、世界中の本物の中にあるコロンナ社のアンフォラボトル。これを表現したいのだと思います。

イタリアの衣食住のうち、食はかなり勉強したつもりですが、衣と住は、さわり程度。この部屋のすごさを私は理解しておりませんでした。先日、友人にこのリビングが、水漏れの事故により無くなってしまったことを話した時に、その残念さを見て取り重要さを再認識した次第です。

なにが凄いかと申しますと、一見ただ豪華な調度品があるだけのように見えるこの部屋には、和洋中、世界中の品がコロンナ家の歴史の中に調和していました。壁に掛けてあるのをよく見ると中国の掛け軸、テーブルの上には、中東からの品と言っていた小物類、日本のもありました。戸棚の中にはベネチアングラスの小物達。それに全て「本物」ベネチアングラスは、中世の品と言っていました。それらの品が実にさりげなく置かれておりました。

その中に置かれているのは、コロンナ社のアンフォラボトル。このボトルは、古代ローマ時代にオリーブオイルやワインを運ぶために使用されていたものをモチーフにして作られた、オリジナルデザインです。ローマ貴族のコロンナ家のシンボルです。

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最初の訪問時、商品のプレゼンテーションの前に、私ことを根掘り葉掘り聞かれました。今思うと”そりゃそうだ”と思います(笑)まだその頃は、開業していませんでしたから怪しさ一杯です(笑)彼女、マリナさんと約束したのは、「あなたが大事にしているものを、大事に運びます。」です。

とても厳しそうに思えた彼女ですが、とてもお優しく。震災の時には「すぐに一家でこちらにきなさい」と連絡を頂戴しました。当時1歳と10ヶ月の二人の子供が私にいるのを彼女が知っていたので、ものすごく心配して何度もメールを頂戴しました。

お優しい人です。そんな彼女に私ができる恩返しは、最初の約束「あなたが大事にしているものを、大事に運びます。」を守り続けることです。

株式会社 il Bianco 加藤

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。