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2016.11.15

飲んでも良いオリーブオイルと駄目なオリーブオイル

鮮度の良い良質なエキストラバージンオリーブオイルはサラサラ

オリーブオイル、飲んでも良いものと駄目なもの

オリーブオイルを健康のために飲まれる時、どのオリーブオイルを選んだら良いか悩みませんか。あれこれ種類が多いですし、ネットで検索してもどれが飲んでも良いオリーブオイルか分かりにくいと思います。

飲んでも良いオリーブオイルと飲んだら駄目なオリーブオイル。オリーブオイルを仕事にしている者として出来るだけ簡単に目安をご案内します。

オリーブオイルは本来飲んでも良いもの。駄目なものの理由

オリーブオイルは色々あります。例えば、エキストラバージンオリーブオイル(イタリア語ではエクストラバージンオリーブオイルと言います)、ピュアオリーブオイル、あるいはサンサオリーブオイルなどなど。これらのうち、飲んで良いオリーブオイルとは、エキストラバージンオリーブオイルだと思います。

なぜなら、エキストラバージンオリーブオイルは、科学的に手が加えられていないオリーブを絞っただけのジュースのようなものだからです。例えばピュアオリーブオイルは、精製過程で体に良いポリフェノール類が無くなってしまっています。そのためピュアオリーブオイルは無味無臭です。サンサオリーブオイルなどは、オリーブの搾りかすから有機溶剤でオリーブオイルを絞り出したものですので、とても飲んで良いオリーブオイルとは言えません。

ピュアオリーブオイルを飲むオリーブオイルとして勧めている文献もありますが、私はお勧めできません。ピュアオリーブオイルは科学的に精製されていることもあるのですが、そもそもオリーブオイルが、ほかの食物油より良いとされている点は、オレイン酸が主成分と言うこととポリフェノールが含まれているからです。ピュアオリーブオイルにはポリフェノールがありません。このポリフェノールの効能が無くなってしまったら、オリーブオイルの良いところが無くなってしまったようなものです。それに無味無臭ということは、美味しさも無いということになりますよね。

オリーブオイルのポリフェノールに関する記事を以前書きましたので、よろしければご参照ください
がんにも効いたオリーブオイルに含まれる様々なポリフェノールの効能

マイルドで美味しいオリーブオイル

さて、エキストラバージンオリーブオイルでも種類や値段が沢山ありますよね。飲んだら良いエキストラバージンオリーブオイルの条件と目安を具体的にご案内します。

1.まず価格です。
イタリア産の場合、1リットル換算で最低3,000円。250mlだったら1,200円くらい以上が目安になります。なぜこの価格が目安になるかと言いますと、この価格以下で売られているオリーブオイルの場合、イタリアの良いオリーブオイル生産者が作ったものでは無い可能性が高いです。なぜなら、その価格ではオリーブオイルの生産者は生活できないはずなのです。

安いオリーブオイルにする方法としては、例えばイタリア以外の物価が安いアフリカや中東地域のオリーブオイルを混ぜている可能性があります。産地が良く分からないオリーブオイルは、健康のために飲んで良いオリーブオイルとは言えないと思いませんか

オリーブオイルと価格に関しての以前の記事です。輸送や保管料、更には税金など細かいオリーブオイルの原価内容をご紹介しています。かなり細かくのですが、ご覧いただけたら1リットル換算で3,000円以上が目安になるのをお分かりいただけると思います。
定価で1リットル3,000円以下の品をお勧めしない理由。

2.次に見た目です。
透明なボトルに入っているオリーブオイルは避けた方が良いと思います。エキストラバージンオリーブオイルは、光にあたったら未開封でも酸化します。蓋が開いていないのに酸化?と思われるかも知れませんが、この酸化は酸素を必要としない光合成によるものです。

光合成とは、葉緑素が光に当たることにより酸化物を発生させることです。小学校の授業で、葉っぱを潰して緑色の液体を取り出したことを覚えてらっしゃいますか?あれが葉緑素です。オリーブオイルの緑や黄色は葉緑素です。透明ボトルで光にあたるとオリーブオイルは光合成を起こしてしまいます。この光合成(酸化)には酸素は不要ですので未開封でも酸化してしまいます。

こちらに光とオリーブオイルの関係を詳しくご案内しています。
光がオリーブオイルを酸化、劣化させる理由

飲んで良いはずが無い、透明ボトルのオリーブオイル

私がこの仕事を始める前の話です。イタリアでも透明なボトルに入っているエキストラバージンオリーブオイルを時折見かけました。あるとき、もらい物の透明ボトルに入ったオリーブオイルを勤めていたイタリアのレストランの倉庫に置きっ放しにしておいたことがあります。

しばらくして見てみると色が薄くなっていて、最後には透明なオリーブオイルになってました。封を開けるとすごい酸化臭がしたのでそのオリーブオイルは破棄したのですが、後から調べるとオリーブオイルは葉緑素があるうちは空気が無くても光合成を続けるとのことで、その酸化臭が酷いオリーブオイルは、酸化物の塊だったようです。

3.飲んだら良いエキストラバージンオリーブオイルの条件と目安、次はオリーブオイル販売元での保管です。
飲んで良いオリーブオイルとして、温度管理されているエキストラバージンオリーブオイルをお勧めします。お料理番組などで「エキストラバージンオリーブオイルはキッチンでも火の近くでは無くて、涼しいところで保管しましょう」とお聞きになられた事もあると思います。

では、なぜエキストラバージンオリーブオイルは熱が加わると良くないか、温度管理が飲んで良いオリーブオイルの条件になるかと言いますと、エキストラバージンオリーブオイルは、温度が上がると遊離脂肪酸が増えてしまうからです。遊離脂肪酸は体内に摂り入れた後、消費されないと中性脂肪になります。

温度管理が悪いエキストラバージンオリーブオイルを飲んだら、中性脂肪が増えてしまった。これでは元も子もないですよね。

こちらにオリーブオイルは熱が上がると遊離脂肪酸が増えることを詳しくご案内しています。
オリーブオイルが熱によって劣化する 遊離脂肪酸編

エキストラバージンオリーブオイルの最適な管理温度帯は、概ね14℃から25℃くらいです。この温度帯なら品質の劣化は少ないです。ですから良いオリーブオイルの生産者は、搾油後にオリーブオイルを15℃から20℃のタンクで保管しています。でもご家庭での保管は流しの下などの冷暗所をお勧めします。真夏でも販売元の温度管理が良ければ、35℃くらいの場所で1ヶ月程度は大丈夫です

。一見オリーブオイルは冷蔵庫の保管が良さそうに思えますが、実は冷蔵庫はオリーブオイルの保管場所には適しません。オリーブオイルを冷蔵庫に入れると固まります。使うときは溶かすことになるのですが、この固めたり溶かしたりを繰り返すとオリーブオイルが劣化するのです。

こちらにオリーブオイルの保管場所として冷蔵庫が適さない理由を詳しくご案内しています。
オリーブオイルを冷蔵庫で保管しては駄目な理由をご説明します

4.最後に味です。
飲むには、辛味苦味が程良いエキストラバージンオリーブオイルをお勧めしたいです。辛味苦味はポリフェノールの含有量に比例します。ですから辛味苦味が強い方が、理屈では飲むのに良いオリーブオイルになりますが、健康に良いと言っても苦い薬を飲むような事を続けるのはなかなか辛いですよね。

オリーブオイルの味は、そのオリーブオイルの産地の食文化と密接な関係があります。辛味苦味が少ないオリーブオイルは、新鮮な魚介類をよく食べる地域のオリーブオイルです。

こちらにオリーブオイルの地域ごとの探し方をご案内しています
おすすめのオリーブオイルを産地ごとに 味わいなど含めてご案内

鮮度の良いエクストラバージンは、オリーブの実の生搾りジュース

イタリアからの出荷時までは、良いオリーブオイルは鮮度が良くて飲めるのが普通

良いオリーブオイル生産者だったら鮮度管理を几帳面に行っています。彼らのオリーブオイル工房ではエキストラバージンオリーブオイルが飲めるのが普通です。私も訪問した時は毎回オリーブオイルをたくさん飲みます。

オリーブオイルの味見

ただし、エキストラバージンオリーブオイルはオリーブの実の生搾りジュースですので、ワインほどデリケートでは無いのですが、光や温度などからの管理が必要です。

例えば、熱が上がってしまった生搾りオレンジジュースやグレープジュースをイメージしてみてください。あまり美味しそうでは無いですよね。それと同じです

飲んでも良いオリーブオイルの探し方

飲んでも良いオリーブオイルは、「どの品を買うか」よりも「何処で誰から買うか」が重要だと思います。それは、これからご案内する目利きのポイントが、大事になるからです。

飲んでも良いオリーブオイルを探す一番最初のポイントは、トレーサビリティー(作り手や関係者)とポータビリティー(どうやって運ばれて、どう管理されているか)がはっきりしているオリーブオイルだと思います。

そのようなものを見つけられるのは、オリーブオイル専門店かオリーブオイルのWEBショップ、オリーブオイル輸入業者から直接、などになります。そこからお求めになることをお勧めします。

大きな量販店で売られているオリーブオイルは、ひょっとしたら棚で数ヶ月も置きっぱなしになっているかも知れません。「一見高価でも鮮度は良くないオリーブオイル」十分あり得る話です

オリーブオイルのトレーサビリティーとポータビリティーって、どんなことかのご参考として、恐縮ですが、私のWEBサイトをご参照になさってみてください。この程度の内容(トレーサビリティーとポータビリティー)は、オリーブオイルの輸入者は把握して、お客様に伝えしなければならないと思います。私は良い作り手のオリーブオイルを出来るだけ良い、飲める鮮度でお客様にお客様にお届けすることを大事にしてきました。そのために必要な事も、このサイトではご案内しています。

hinatano

オリーブオイルの専門店の方は、オリーブオイルの輸入をしている輸入者のことを、運び方や管理方法含めて把握しているはずです。していなければならないのですが、残念なことに中には知らないオリーブオイルのお店もあります。オリーブオイル専門店に行かれた際には、できれば「どうやって輸入している」か聞いてみてください。答えられなければ、安心して飲めるオリーブオイルを買える良いお店では無いと思います。

高級なオリーブオイルでも、実はエアコンが付いていな船のコンテナで灼熱の中東やインド洋を通って運ばれてきた。同じ銘柄のオリーブオイルをイタリアで試してみたら、もっと美味しかった。この手の話は、よくあることです。残念ですが。

まとめ 飲んでも良いオリーブオイルと駄目なオリーブオイル

1.飲んでも良いオリーブオイルとは、ポリフェノール類もしっかり入っているエキストラバージンオリーブオイル。ピュアオリーブオイルは、精製過程でポリフェノール類が無くなってしまっています。

2.飲んでも良いエキストラバージンオリーブオイルとは、温度や光からしっかり管理されているオリーブオイル。例えばエキストラバージンオリーブオイルは、光に当たるだけで未開封でも酸化します。また価格も一定水準を越えていないと本物の飲めるエキストラバージンオリーブオイルか疑わしくなります。なぜなら、あまり安いと良いオリーブオイル生産者は生活ができません。

3.飲んで良いエキストラバージンオリーブオイルを探すのは、通販含めて専門店が良いと思います。そして、できるだけ「誰が作って」(トレーサビリティー)「どう運ばれて、どのように保管されているか」(ポータビリティー)がはっきりしているオリーブオイルをお求めください

4.オリーブオイルの辛味苦味はポリフェノール由来なのですが、あまりに強いと飲みにくいですよね。私は飲むオリーブオイルには魚介類によくあうマイルドタイプのオリーブオイルをおすすめします。これでも十分ポリフェノールは入っていますし、なにしろ味がフルーティーですから毎日飲めます。

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