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2016.09.17

オリーブオイルの本物と偽物を見分ける価格とその理由

マイルドで美味しいオリーブオイル

オリーブオイルの価格は偽物か本物かの目安になる?

偽物が多いと言われているエキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)
本物のオリーブオイルをどう探せば良いのか分からなくなります。

実は、偽物オリーブオイルの話はかなり昔からありました。
そのため、オリーブオイルの作り手の人となりとかを目利きして見分けるのを私は大事にしています。

イタリアには偽物オリーブオイルの被害者がおります。まじめな本物のオリーブオイル生産者もその一人です。
オリーブ生産組合から聞いた本物のオリーブオイルの価格についてご紹介します。
本物と偽物オリーブオイルを見分けるポイントにもなります。

本物のオリーブオイルであるための価格の整合性

まじめなイタリアの本物のオリーブオイル生産者が被害にあっているのは価格です。
安価な産地名が偽物のオリーブオイルがイタリア産として売られていて、価格競争力に劣る本物のオリーブオイルを作る小さな生産者は苦労されています。

イタリアのオリーブ生産組合の人から何年も前に聞いた話ですが、イタリア産の場合、卸値で1リットル6ユーロ以下オリーブオイルは、エキストラバージンオリーブオイルの国際基準(酸度0.8%)を満たす本物のオリーブオイルではあり得ないと言っていました。「本物のイタリア産オリーブオイルなら、1リットル6ユーロ以上になるはずだ」と。この6ユーロという価格を下回るとオリーブオイルの農家や生産者が生活できないそうなのです。加えて近年は不作が続いていますので、現在はもっと高価なはずです。

オリーブオイルの卸値が1リットル6ユーロ(1ユーロ130円で仮定)として試算してみましょう。
オリーブオイル代は780円になります。これに瓶やラベル、キャップに注ぎ口の費用が発生します。この費用を仮に200円にしてみましょう。200円は少々高いように思えるかも知れませんが、ボトルは光を透さない遮光ボトルで仮定しています。遮光ボトルは高価です。オリーブオイルは光に極めて弱い食品です。以下の記事に詳しくご案内しています。ご興味お有りでしたらご参照ください。

光がオリーブオイルを酸化、劣化させる理由

合計980円で本物の1リットル入りイタリア産オリーブオイルの完成です。これがオリーブオイル工場からの出し値です。

ここから、工場から港や空港までのイタリア国内の運賃、そこから日本までの運賃があります。イタリア国内の運賃は、業者によって差がありますので、仮にボトル1本あたり20円とします。港や空港に着いた時点で本物の1リットル入りイタリア産オリーブオイルは、1,000円です。

イタリアから日本への運賃は、一番安い方法(エアコン無しのドライコンテナ)で運ぶと25トンで20~25万円(船賃、船から港の倉庫への積み下ろし代含む)くらいです。1リットルのオリーブオイルの重量は瓶込みで概ね1.5kgです。25トンコンテナ(25,000kg)には、単純計算で16,000本積める計算になります。25万円を16,000本で割ると16円になりますので、イタリアから日本への船賃は16円ですが、計算が簡単なので20円とさせてください。それでも私の運賃の20分の1、、、

日本の通関前の倉庫に入った段階で、本物の1リットル入りイタリア産オリーブオイルは1,020円です。これに関税、消費税、地方消費税がかかります。加えて通関や検疫所の届出費用。消費税だけでも80円はかかりますので、諸々含めて100円とします。税関を通った段階で、本物の1リットル入りイタリア産オリーブオイルは1,120円になりました。

ここから、問屋さん(一次問屋、二次問屋とお店まで複数の問屋さんを通ることもあります)の利益や国内各地への運賃等々を計算すると、小売店に着いた段階で、本物の1リットル入りイタリア産オリーブオイルは最低でも2,000円になっているはずです。そうなると販売価格はだいたい3,000円くらいになります。

この3,000円のイタリア産オリーブオイルですが、実は品質的に本物のエキストラバージンオリーブオイルの状態で店頭に並んでいるかは微妙です。なぜなら、日本への輸送には、エアコン無しのドライコンテナの使用を仮定しました。なぜならオリーブオイルの輸送にはエアコン無しのドライコンテナが、未だ主流だからです。エアコン無しでは、コンテナ内が高温になります。高温になると様々な物質がエキストラバージンオリーブオイルの基準を越えてしまいます。

オリーブオイルに熱が加わると、どうなるかをご案内した記事です。ご興味がお有りでしたらご参照ください。

オリーブオイルが熱によって劣化する 遊離脂肪酸編
オリーブオイルが熱によって劣化する ピロフェオフィチンa編

鮮度の良い良質なエキストラバージンオリーブオイルはサラサラ

本物か偽物オリーブオイルか見分ける目安3,000円を下回る方策

イタリア産の場合、オリーブオイル生産に関わる人達が生活できる価格水準。つまり本物のエキストラバージンオリーブオイルである価格は、どれだけ安くても販売価格は1リットル3,000円になる内訳をご案内しました。この価格を下回る方法で考えられるのは

1.売れ残った在庫のエキストラバージンオリーブオイルを使用する。
実は、低い温度でちゃんと保管しておけば、搾油後数年は、エキストラバージンオリーブオイルの基準を満たしている場合があります。この在庫品のオリーブオイルは、本物のエキストラバージンオリーブオイルと言えると思います。

2.美味しいオリーブオイルだけど、酸度(酸価)などエキストラバージンオリーブオイル国際基準を下回っている品を使う。
オリーブの実は収穫後時間が経ってから搾油したり、オリーブの実が熟しすぎているとエキストラバージンオリーブオイルの基準を下回ってしまうことがあります。味はそこそこでも、本物のエキストラバージンオリーブオイルとは言えないと思います。偽物のエキストラバージンオリーブオイルです。それでも、日本にはエキストラバージンオリーブオイルの法的な基準が無いので、多少酸度(酸価)が上回っていても法的には問題無いかも知れませんが、法に触れなければ良いのかというと私は違うと思います。

3.スペイン産やギリシャ産などの安い品を混ぜる
このあたりが考えられます。

本物だけど産地偽造のオリーブオイルが混ざる事情と見分け方

本物のオリーブオイルとは言えども、外国産の産地偽物のオリーブオイルがイタリアで混ざることが多くなったのは比較的最近の話です。オリーブオイルは、生使いに耐えられる品質が標準のイタリア産は、やはり国際的に評価が高いので安価な外国産をイタリア産として売りたい。しかし、昔はヨーロッパ域内でも国境や税関があったので、なかなか難しかったようです

でもヨーロッパは90年代前半に単一市場として統合されました。そのためUE域内の物や人の移動に関しては税関なども無くなりました。つまり、同じ域内のギリシャやトルコ、スペインのオリーブオイルがイタリアに入ってきてイタリア産として売るのが非常に簡単になってしまいました。同時にEU域内での物の移動がよく分からなくなってしまったようです。そのため貿易統計などはつじつまが合わない数字になっていて、イタリア国内で生産されたオリーブオイルの量より遙かに多いイタリア産オリーブオイルが存在してしまっております。

この産地偽装のオリーブオイルは、イタリア産とよく似た品種を使っていて、ちゃんと作られたオリーブオイルなら、味わいが似ていて本物か偽物オリーブオイルかを見分けるのが極めて難しくなります。ただし素性が怪しいオリーブオイルに違いは無いので、安い価格で取引されています。

高価と言われている小豆島産ですが、その昔はもっと高価だったらしいです。

値段のことと言えば小豆島産のエキストラバージンオリーブオイルを私は思い起こします。
250mlで3,000円以上の品が多くて高価に思えるかも知れませんが、気候がオリーブの原産地域と大きく違い栽培が大変だったりしますので小豆島産の場合は致し方無いようです。

それに実は、昔小豆島産のオリーブオイルは、一升瓶1本で10万円くらいしていたそうです。恐らく30年以上前のことだと思いますので、10万円の価値も今より高価です。250mlで3,000円の場合、一升瓶10万円の頃から価格が五分の一に下がっていますから、かなりの努力をされたのではと思います。

オリーブオイルの価格は高くても本物の確証は無いとは言われますが、、、

これは主に輸入品のオリーブオイルについて言われていることだと思うのですが”エキストラバージンオリーブオイルの価格が高価だから本物とは限らない”という話も聞かれた事がありますか?確かに高価なオリーブオイルは必ず本物とは言えませんが、高価な価格帯は、仕入れる輸入業者からすると慎重になる品です。高価で偽物オリーブオイルだったら大損害を被りますので慎重に見分けます。

でも問題は、そのオリーブオイルの輸入者に見分けるスキルがあるかどうかです。もし、気になる高価なエキストラバージンオリーブオイルがあるのでしたら、すぐには買わず、そのオリーブオイル輸入業者の実績を見てみてください。しっかりとした取引実績などがあり、オリーブオイルの目利きが信用できそうでしたら、試す価値はあるかと思います。

高価な品は、ちゃんと温度などから管理されていれば、きっと美味しいエキストラバージンオリーブオイルだと思います。

本物のオリーブオイル。
1リットル3,000円以下の品をお勧めしない理由のまとめ

オリーブ生産組合から聞いた話から試算すると1リットル3,000円以上が本物と言われる目安になります。でもこの価格では、品質や鮮度の良い本物のエキストラバージンオリーブオイルとして運ぶには物流費が少なすぎますので、本当はもっと高価になるはずです。

3,000円を下回る方策はいくつかあります。そのうち前シーズンの売れ残り(在庫品)は保管状態が良ければ本物のオリーブオイルです。産地偽装のオリーブオイルに関しては、製造や保管が良ければ本物のオリーブオイルですし、十分美味しいです。でも同時に見分けるのが難しくなります。

高価なオリーブオイルでも本物と安心できないと言われますが、高価なオリーブオイルは輸入業者からするとリスクのあるオリーブオイルです。実績がちゃんとしている輸入業者の品なら試してみる価値はあると思います。

色々ございますが、偽物オリーブオイルが日本に多い大きな原因はエキストラバージンオリーブオイルの基準が日本には無いことだと思います。同じような事案はオリーブオイル以外にもあります。例えば、生ハムとして売られているの品のうち、豚肉に水飴がコーティングされている品があるのをご存じですか?本来生ハムと言われたら、豚のもも肉と塩だけで作られたもの、と思う人が多いと思うのです。

法に触れなければ良い。というのは食品に関しては疑問を感じます。ぜひ、本物のオリーブオイルを召し上がってみてください。最近、このサイトの「ブルーナさんのオリーブオイルは、なんだか暖かい」と言っていただけました。本物は心がこもっております。

hinatano

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