コンソメは要りません!オリーブオイルがお出しの「カポナータ」

カポナータの美味しさを決めるのはオリーブオイル

イタリアでは、まとめて大量に作って常備菜にもします。イタリアの修業時代に先輩(イタリア人のお婆ちゃん)から教えていただいた作り方をご紹介します。曰わく「コツは、トマトの水分を飛ばすスピードと、美味しいオリーブオイルをたっぷり使うこと」とのことでした。

caponata

【材料と下ごしらえ(概ね5人分)】

お野菜
・ズッキーニ・・中から大1本。これを縦に2つに割って1cmの厚さに切ります。 
・なす・・中2個。これを縦に4つに割って2cm厚に切ります。
・パプリカ・・中から小のものを赤と黄色1個ずつ。1~1.5平方センチの大きさに切ります。
・たまねぎ・・小2個 1/2個はみじん切り。残りは粗みじんにします。
・ホールトマト・・1缶 内容総量400gのもの。芯を抜いて手で軽くつぶしておきます。
・にんにく・・1かけ。2つに割ってから、つぶして粗みじんにします。
・唐辛子・・できれば酸味が少ないのでイタリア産をお勧めします。小1個
・オリーブオイル・・おおさじ2から3
・塩・・適量
・バジルかオレガノなどのハーブ類

【作り方】
フライパンにニンニクと唐辛子を入れて、オリーブオイルを注ぎます。唐辛子を使用するとトマトの味が締まるので美味しいのですが、辛いのが苦手だったり、小さいお子さんがいる場合は無くても大丈夫です。

弱火でにんにくがきつね色になるまで温めてニンニクの香りをオリーブオイルにうつします。次にみじん切りの玉ねぎを加えます。この玉ねぎは甘みを出すためのものですので、弱火でじっくり炒めます。15分程度経過したところで、色が飴色に変わってきたら残りの玉ねぎを加えます。この玉ねぎは食感を楽しむものですので、透明になるくらいまでしか炒めません。

玉ねぎが透明になりはじめたら、なすを加えて火を中火にします。

なすがやわらかくなりはじめたら、パプリカ、そして最後にズッキーニを入れます。材料を入れる順番と炒める時間は、野菜の味を考えてきめます。

例えば

たまねぎ  甘みとプリっとした食感
なす     しっとりとして濃厚な味わい
パプリカ   甘み。できれば多少シャキッとした感じ
ズッキーニ  ほくほく感

ここで塩を加えます。
先輩曰わく「この時点で美味しい野菜炒めになっていることが大事」とのことでした。
これにトマトのうま味とオリーブオイルを加えると、味が足し算になって美味しいです。

トマト缶を加えて、中火以上で一気に煮詰めます。
時間をかけすぎると、ズッキーニやパプリカがやわらかくなりすぎますので、できるだけ早く水分を飛ばすのが大事です。ただし、トマトは火が強いと飛び跳ねるのでご注意ください。

水分が飛んだら火を止めて、最後にバジルを粗みじんにして加え、最後にエキストラバージンオリーブオイルをたっぷり加えます。

このオリーブオイルが新鮮で美味しいと全く脂っぽく無いし、まるでミートソースのように味がグッと濃くなります。

そして、最後に仕上げのハーブ類を粗みじんにして加えて混ぜます。
乾燥オレガノ、フレッシュのバジルやイタリアンパセリ。どれか一つでも良いですし混ぜても美味しい香りが楽しめます。

一気にトマトの水分を飛ばして、仕上げに美味しいエキストラバージンオリーブオイルをたっぷり。ぜひお試しください。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。