子供におすすめのパスタの選び方をご案内します

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子供向けにおすすめのパスタとは?

子供向けにおすすめのパスタ。今回はレシピの話では無くて、パスタそのものについて

パスタの値段は幅が非常に広くて、時々目にする安すぎるパスタは、お値段は魅力的でも子供にあたえても大丈夫か疑問を持たれることはありませんか?

これらについて、私が知っているパスタ製造現場の話と目利き方法などご案内します。ご参考になれば幸いです。

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子供におすすめのパスタ、気をつけたい原材料

子供が大好きなパスタ、ネットで検索するとおすすめのレシピもたくさんありますので、使いやすい食材ですよね。ただ、パスタはたくさんメーカーがあって、値段も非常に幅が広いです。同じブランドでも倍くらい違うときがあります。おすすめのパスタのついて、まずは原材料という視点で考えてみたいと思います。

パスタの原材料は、基本的にセモリナという粗く挽かれた小麦粉と水です。ほとんどのパスタの袋にもこのように書かれているはずです。

でも、とあるパスタの袋には「乳酸鉄や葉酸、ビタミン類」などの添加剤が表記されています。子供に食べさせても大丈夫か心配になりそうなこのパスタは、決して安価品では無くて、パスタ好きな人がおすすめのパスタとしてブログの題材にもよくなっているパスタです。このパスタ好きな人達がおすすめしているパスタは、ある意味正直なパスタメーカーかも知れないと私は思います。

子供に与えて大丈夫なパスタか心配なのは、薬剤や添加物の使用状況ですよね。

私は食品の輸入業を営んでいて、通関や食品検疫も自分で行っておりますのでパスタ輸入に際して、薬剤の検査状態や状況を知っています。パスタを輸入する際、検疫所での添加物などのチェックは、「輸入食品届け」というものに原材料や工程表を記載し提出してチェックされます。でも、提出する書類は、パスタ生産者からもらった工程表や原材料の書類がベースです。パスタの製造工程で添加物を加える場合は、パスタメーカーの責任で原材料表や工程表に記載するのですが、”原材料の小麦に最初から入っている場合は、パスタメーカーの責任外”、となってしまっていることがあります。子供が食べても安心できる、おすすめできそうな良心的なパスタメーカーなら、原材料のチェックもしっかりしています。このようなパスタ生産者の書類なら信用できるのですが、ちゃんとしてなさそうなパスタ生産者や、生産現場を訪れてチェックしたことが無いというパスタ輸入者がいるのも事実です。本来、パスタにかけるべきコストや手間暇を惜しんでいるのは、安価なパスタに多いと思います。

小さなメーカーで良心的なところは、パスタ1本ずつ検品して袋詰めしています。

小さなメーカーで良心的なところは、パスタ1本ずつ検品して袋詰めしています。

子供におすすめできないパスタ、添加物などの使用され方

安価なパスタでイタリア産の場合、製造工程を簡略化や原材料費の削減を行っています。製造工程の簡略化とは、たとえば、パスタの甘味が増す低温乾燥を行わず、比較的高い温度で短時間乾燥させたりしてパスタ生産のスピードを上げます。

でも、やはりパスタの原材料が大きなポイントになります。
安価なパスタは、原材料の小麦粉をイタリア国外で調達することが多いです。パスタ使用する小麦粉は世界的に不足がち、イタリアの生産者が小麦を損してまで投げ売りすることはありません。

安価なパスタ用小麦粉として良く耳にしたのは、イタリア国外産で遠方から運ばれてきたものかつ品質の低いもの、その場合、輸送に際してのポストハーベストと呼ばれる収穫後の薬剤が使用されている確率はかなり高いです。

小麦粉での輸入なら、残留農薬や殺虫剤の成分などを検査することもあるのですが、パスタになってからの輸入で食品届けに添加物等の記載が無ければ調べないのではないかと思います。ちなみに、私が仕入れているパスタは、工房や製品がオーガニック認証を受けている為かも知れませんが、残留農薬検査等は行った事がありません。

有名なパスタなら子供におすすできる?

安価すぎるパスタは、原材料などから考えると子供に安心して与えられるパスタとしておすすめしにくいと思います。オーガニック認証を受けているパスタなら、それなりの安心感があります。でもオーガニックのパスタにも値段に幅がありますよね。この値段の差は、先ほどご案内した製造工程の簡略化などが挙げられます。

では、イタリアでも日本でも有名なパスタなら、美味しくて子供も喜ぶ。となるかと申しますと、実はそのようなブランドでは、イタリア国内向けと日本向けで製造ラインが違うことあります。イタリアで売られているものは美味しくても、日本のものは味が違う、、、このことに関して、昔有名な話があったのですが、それについては、この次に詳しくご案内します。今でも同じブランドのパスタを日本で売られているものとイタリアのものを茹で比べると、伸び方が違うことがあります。

フレッシュポルチーニのスパゲッティ。イタリアで秋のほかに初夏でも食べられます。

フレッシュポルチーニのスパゲッティ。イタリアで秋のほかに初夏でも食べられます。

子供に食べさせたいおすすめのパスタの入手方法

子供が食べるものですから、薬剤や残留農薬のことが心配なら、オーガニック認証を受けたものが良いと思います。薬剤添加剤の類いは、認可されたものなら大丈夫という話も聞きますが、健康被害のニュースで「当時は大丈夫と言われていた」という話もよく聞きますよね。

とは申しても、美味しいオーガニックパスタはそれなりのお値段になります。たくさん食べたい子供向けにおすすめのパスタで次に挙げられるのは、個人的にはイタリアのメーカーの並行輸入品パスタです。イタリアで食べていた頃を思い出すと、やっぱり美味しいと思います。そのパスタに、イタリア産の粗塩。イタリア産の塩なら1kg500円程度でも十分美味しくいただけます。お料理と塩は、そのルーツにあわせる美味しいと思います。それと美味しいエキストラバージンオリーブオイル。これさえあれば、具材は何でも美味しい。

これらのパスタは通販などで簡単に手に入ります。聞いたことが無いパスタメーカーで、オーガニック認証も受けていない安価なパスタはおすすめできません。

ただ、並行輸入品のパスタを買うときに気をつけたいこともありまして、それは、カビです。恐らく出荷前の検査で、店頭に並んでしまうことは滅多に無いと思いますが。

並行輸入品のパスタは日本に輸入するときは、コンテナ船のエアコン無しのコンテナに色々な品が混載されたものを使用します。コンテナの中は、条件によっては温度が60℃くらいまで上がります。その温度になるとパスタの中に含まれている水分が水蒸気なり袋の内側に付着して、陸揚げされて冷やされると、その水分でパスタがカビる。これは、良くある話らしいです。

オーガニックのパスタとオリーブオイル

まとめ 子供にも安心して食べさせられるおすすめのパスタ

パスタにも、どこかの工程で農薬や添加剤が使われていることを考えるのをおすすめします。
特に安価なパスタは、原材料になる小麦粉の質の問題から、子供に影響が出るかも知れない添加剤や薬剤のリスクを考えておすすめできません。

子供におすすめできるパスタで、オーガニック認証を受けていて比較的安価なものは、美味しさを犠牲にして製造工程の簡略化を行っているか、並行輸入品されているものだったりします。オーガニック認証されていなくても、イタリアで美味しいと評判のパスタなら、並行輸入品のパスタがおすすめです。日本のメーカーが関与していると味が違うことがあります。。

並行輸入品のパスタで気をつけたいのは、物流品質によるパスタの劣化。恐らく店頭に並ぶことは無いと思うのですが、物流品質からパスタがカビる事はよく聞きます。あとは賞味期限。残り賞味期限が短くなったパスタは、硬化していることがあるので、長めに茹でることをおすすめします。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。