良いオリーブオイルは、必ず美味しい理由をご案内します

鮮度の良い良質なエキストラバージンオリーブオイルはサラサラ

良いオリーブオイルと美味しいオリーブオイル同じ?

良薬は口に苦しと言われますが、エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)には、当てはまりません。

品質などの条件から、良いオリーブオイルは必ず美味しいオリーブオイルになってしまうからです。詳しくご案内します。

 


 

美味しいオリーブオイルが良いオリーブオイルである理由

美味しいオリーブオイルとは、生産地で食べるような鮮度の良いオリーブオイルのことです。
そのオリーブオイルは飲めるくらいにサラサラとしていて、油とは思えないくらい美味しいオリーブオイルです。

でも「健康に良いオリーブオイル」と勧められて買ってみたら、辛味苦味が強くて美味しいオリーブオイルとは言えないものだった。こんなご経験もお有りですか。

そうなると、美味しいオリーブオイル=健康に良いオリーブオイルにならないのでは、と思われるかも知れません。

オリーブオイルの辛味苦味はポリフェノール由来ですので、その味が強ければ高ポリフェノールのオリーブオイルということになりますから、確かに健康に良いです。

しかし実は、オリーブオイルのポリフェノールは時間経過と共に減少していきますので、少し召し上がるのを我慢して寝かせておけば、オリーブオイルの味は、苦み辛みが丸くなって食べやすく美味しいオリーブオイルになります。

 

関連記事:手に入れたオリーブオイルが苦い場合、どのように対処すれば良いかご紹介します。

 

マイルドで美味しいオリーブオイル

では、少し視点を変えて、良くないオリーブオイルとは何か?

それは、熱や光などオリーブオイルの保管環境の悪さから劣化してしまい、美味しさの減少と同時にオリーブオイルの健康に良い成分が失われたり、体に悪い成分が出てきてしまっている後戻りできない状態のオリーブオイルです。このようなオリーブオイルは、飲むと油っぽさを感じたりします。

このように、健康などに良いオリーブオイルと、美味しいオリーブオイルは、共に鮮度が良くて劣化していないのが条件です。ですから美味しいオリーブオイルと、良いオリーブオイルとは、同じものになってしまいます。

 


 

オリーブオイルの苦み辛みは購入後に調整可能

苦み辛みが強いオリーブオイルも、最初からほど良く苦み辛みを抑えた美味しいオリーブオイルにする事は可能です。

一般的に苦み辛みを強くするためには、まだオリーブの実が若い高ポリフェノールの状態で収穫して搾ります。
一方で同じオリーブの木のオリーブも、熟し気味まで待てば、比較的マイルドな味わいのオリーブオイルになります。

鮮度の良いエクストラバージンは、オリーブの実の生搾りジュース

では、なぜ、あえて苦み辛みが強いオリーブオイルにするかと申しますと二つの理由が考えられます。

1.高ポリフェノールのオリーブオイルとして商品価値を高めるため
2.辛味苦味が多少強い方が、肉料理にあいやすいから伝統的に作っている
※苦み辛みが強いオリーブオイルは肉食文化の産地で生産されることが多いです。

 


 

美味しいオリーブオイルも良いオリーブオイルも鮮度が決め手

良いオリーブオイルと美味しいオリーブオイルは、品質の条件が同じだとご案内しました。
その品質を分かりやすい単語に置き換えるとすれば鮮度です。

パンとオリーブオイル

オリーブオイルは、ほかの食物油と違い搾油までに温度が加わらないようにします。
その工程は、まさに果実の生搾りジュースと同じです。それらのことを考えるとオリーブオイルは生鮮食品として扱っても良いくらいだと思います。

オリーブオイルが劣化する条件と内容をご案内した記事です。ご参考になれば幸いです。

オリーブオイルが熱によって劣化する 遊離脂肪酸編
オリーブオイルが熱によって劣化する ピロフェオフィチンa編
光がオリーブオイルを酸化、劣化させる理由

 


 

まとめ 良いオリーブオイルが必ず美味しい理由

健康などに良いとされているオリーブオイル(エキストラバージンオリーブオイル)は、健康などに良い成分が劣化していないことが大前提です。そのように鮮度の良いオリーブオイルなら、飲んでも美味しいくらいなら、美味しいオリーブオイルと健康などに良いオリーブオイルは同じものになります。

かなり理屈っぽい言い回しになってしまいましたが、それくらい鮮度の良いエキストラバージンオリーブオイルに出会う機会は日本では少ないと思います。美味しいですよ

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。