オリーブオイルと野菜炒め

オリーブオイルと野菜と炒め物

健康のためにエキストラバージンオリーブオイルを、日頃使う食物油にされる方もいらっしゃると思います。

熱に弱いと言われているエキストラバージンオリーブオイルを食物油をオリーブオイルに切り替えたとき、野菜炒めとか加熱料理に使えるか。オリーブオイルでも熱に強いと言われているピュアオリーブオイルの方が過熱料理に適しているのか?素朴な疑問ですよね。

オリーブオイルが野菜炒めに使えるのかと、お野菜とオリーブオイルの美味しい食べ合わせをご紹介させていただきます。

野菜炒めをオリーブオイルで、気になるのは温度

まず、野菜炒めを作るときに心配なのは、オリーブオイルは加熱をしても大丈夫か?ですよね。

エキストラバージンオリーブオイルは、温度に弱いと言われていますが、実は概ね190℃まで耐えられますので揚げ物にも使えます。それに、190℃を越えても何か急に悪いものが出てきたり、いきなり発火するわけではありません。

もうひとつ心配なのは、熱で変質してしまうことだと思います。

エキストラバージンオリーブオイルの温度が上がって変化するのは、遊離脂肪酸と言う油っぽく感じる味の成分なのですが、お料理くらいの短時間なら増えないと、オリーブオイルの生産者の人たちから教えてもらいました。

実際、イタリアでコックをやっていた時は、パスタ料理はもちろん、野菜含めてグリルものは普通にエキストラバージンオリーブオイルを使っていました。

ただ私が勤めていたお店では、揚げ物は、再利用できる回数が多いピュアオリーブオイルを使っていました。エキストラバージンオリーブオイルで揚げると美味しいのですが、使い回しできる回数が少なかったり、コストが高いですからね。

ピュアオリーブオイルは、科学的に精製された食物油で精製過程で油分だけにしています。でも、美味しく感じる成分も取り除いてしまっていますし、精製中に高温にもしてしまいますので、油っぽい味になってしまいます。

一方、エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実を搾っただけの果汁です。鮮度の良いものは飲めるくらいですし、お野菜との相性も抜群です。例えると、新鮮なお野菜に木の実の果汁をかけるようなものです。

イタリアの中華料理店もオリーブオイル

イタリアには、たくさん中華料理店があるのをご存じですか?イタリアの人も中華料理が大好きで、私のルームメイト達はお箸の使い方が上手でした。

それに、お店によっては、かなり美味しいです。私もフィレンツェによく行く中華料理店がありました。使っている油を聞いたことがあるのですが、「もちろんオリーブオイルよ!」と女性の店主に教えてもらいました。

中華料理と言えば強火のお料理ですよね。その強火のお料理にもオリーブオイルは使えたと言うことです。それに実は、イタリアでは、他の食物油の方が高価なんです。

野菜炒めにオリーブオイル、ピュアオリーブオイルの場合

先ほどご案内した通り、ピュアオリーブオイルの方が熱に強いです。

精製過程で油分以外のものが全て取り除かれているからで、そのためピュアオリーブオイルは無味無臭。オイル自体は美味しくないです。

それでも、乳化剤とか入っている合成された食物油よりは、ピュアオリーブオイルの方を野菜炒めにも使った方が体にいいと思っています。あの手の食物油は、イタリアには売ってないんです。イタリアの人は、食に保守的で科学的な物は避けることが多いです。

でもやっぱり、野菜炒めもエキストラバージンオリーブオイルの方が美味しく仕上がります。火を止めてから仕上げに一回ししたりすると、オリーブオイルの美味しい香りが立ち上るんです。幸せな瞬間。「さぁ、いただこうか!」こんな気分にさせてもらえます。

炒め物以上に美味しいオリーブオイルと野菜の組み合わせ

エキストラバージンオリーブオイルは、ご存じの通り味も値段も幅があります。

かなりの種類のオリーブオイルが日本に輸入されていますが、実は少ないのは鮮度の良いエキストラバージンオリーブオイルです。

エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実を搾っただけの果汁ですから、生鮮食品のようなもの。

お野菜も産地直送のものは、ビックリするほど美味しいことがありますよね。茎が甘い小松菜。プリプリの粒が美味しいトウモロコシ。こういうものは、普通のお店では買えません。

それと同じようなことが、エキストラバージンオリーブオイルにも言えるんです。産地と同じ鮮度のエキストラバージンオリーブオイルなら塩揉みしただけの大根やキュウリにかけただけで、ビックリするほど美味しい。「えー!」と思っていただけるはずです。

上の写真は、白菜漬けにオリーブオイルをかけてものです。なにしてんの!?と思われるかも知れないですけど、鮮度が良いと全然油っぽく無いし、塩味が丸くなって美味しいんです。

こちらは、玄米ご飯納豆とオリーブオイル。最高の組み合わせ。これだけかけても油っぽく無いし、味に深みが出て美味しいです。あとオススメなのは、シラスご飯や木綿豆腐に生姜の醤油漬け。

そんなオリーブオイルをご紹介した記事のリンクを一番下に貼らせていただきました。魚介向けのオリーブオイルで、白身魚のカルパッチョが、美味しくなるエキストラバージンオリーブオイルです。

北イタリアの200年続くオーガニック農園から、飛行機を使ったりクール便を使ったりしてお送りしております。ご覧いただけると嬉しいです。

まとめ オリーブオイルと野菜炒め

エキストラバージンオリーブオイルは、190℃まで耐えられます。それに短時間の加熱なら、エキストラバージンオリーブオイルは質の変化が起きないとオリーブオイル農家の人たちは言っていますので野菜炒めにも使えます。

ピュアオリーブオイルの方が熱には強いのですが、やはり味が油っぽくなるような気がします。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実の生搾り果汁です。やっぱり美味しい。

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。