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2016.06.26

手に入れたオリーブオイルが苦い場合、どのように対処すれば良いかご紹介します

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ものすごく「苦くて辛いオリーブオイル」にあたってしまった
使い道にお困りですか?

贈答品でいただいたり、イタリア展で手に入れたオリーブオイル。
食べてみたら、とても苦くてパンにつけて食べられない。こんなご経験お有りではないですか?
炒め物用に使ってしまおうとされていたら、ちょっとお待ちください。ちゃんと使い方があります。

※追記です。このブログを書いた後に試してみた「苦み抜きの方法」などをご案内した記事を書きました。
あわせてご参考にしていただけますと幸いです。
苦すぎるオリーブオイルの使い方や対処方法をご案内します

苦いオリーブオイルにあたってしまった理由

苦いオリーブオイルは、それに合ったレシピに使用するか、一定の手順に従ってオリーブオイルの苦味が落ち着くまで待つのが良いのですが、それはこの後詳しくご案内するとして、同じ事が無いように、少しだけ苦くて使い道に困るようなオリーブオイルにあたってしまったか理由を考えてみませんか。

そのオリーブオイルを手にするとき、まさかそんなに苦いと思わずに買われたと思います。広告をご覧になって「フルーティー」と書いてあった。や「ネットで美味しいと評判になっていた」などいくつか理由はあると思うのですが、きっと一番の原因は、広告主や評判を書いている方は、その苦いオリーブオイルの事を良く理解せずに書いていて、それを信じてしまったのだと思います。

オリーブとオリーブオイル

オリーブオイルは農産物ですので、毎年微妙に味が変わる場合があります。私のオリーブオイルも、仕入れた時に例年より苦味が少し強いときがあって、そんな時は苦味が落ち着くまで出荷を控えることがあります。ネットなどで専門家の方が美味しいオリーブオイルと書かれていても、年が違えば味が違っていることもあるのです。それに最近、あえて苦味を強くしているオリーブオイル生産者もいます。

オリーブオイルの味は、生産地域の食文化に合うように作られています
辛くて苦いオリーブオイルが必要なレシピもあるのです

苦くて、とても食べられたものでは無いオリーブオイル。それでも、そもそも、なんでこんなものを売っているの?と、納得できないと思います。

でも、実は、その苦かったり辛いオリーブオイルを必要としている人達もいるのです。まずは、困りもののオリーブオイルの辛味や苦味の理由ついてご紹介いたします。

オリーブオイルの味は、オリーブの品種や土壌などでも決まってくるのですけど、一番大きい要素は収穫時期なんです。オリーブの実が完熟してから搾ればマイルドに、熟す手前に搾れば辛味や苦みが強くなります。

マイルドなオリーブオイルは魚介類料理に最適。一方、辛かったり苦かったりするオリーブオイルは、肉食文化が盛んな地方で作られます。

もともとイタリア料理は、フレンチのように複数の食材を使ってソースを作って食べるという文化がありません。食材、オリーブオイル、塩、ハーブ。これらをぶつけて味を作るという考えで伝統的に料理を作ってきました。オリーブオイルの辛味や苦味は、臭み消しっぽい使い方をしている人達がいるのです。

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例えばですが、辛くて苦いオリーブオイルは、イタリア中部で有名なフィレンツェがあるトスカーナ州やウンブリア州で見かけることが多いです。彼らは猪料理なども食べますので、こういう強い味のオリーブオイルが必要のようです。

でも、日本のほとんどのご家庭では、猪肉のグリルなんて食べる機会は無いじゃないですか。あったとしても焼き肉のタレの方が馴染みがありますし。

私もオリーブオイル売場でラベルを見た時に「ありゃ、これは辛さがきつくて味がスカスカなタイプのオリーブオイルだ。なんでこんなオリーブオイル売っちゃっているのかなぁ」と思うことがあります。こういう辛苦なオリーブオイルは、リピート買いしてくださるお客様はいませんので売れ残ります。それで安売りされて場合があります。ご注意くださいね。

話しを使い方に戻しますね。辛くて苦いオリーブオイルでもトスカーナやウンブリア地方のレシピで使えば相性が良いと言うことになります。

でもトスカーナ料理なんて作れない。と思われるかも知れませんが、真似てみるだけで苦みと相性が良くなる場合もあります。

例えば、パンに付けて召し上がりたい場合は、バゲットを1~2cm程度の輪切りにしてカリカリにトースターで焼いてください。それから切ったニンニクを擦りつけて、苦くて辛いオリーブオイルをたっぷりかけてみてください。味のバランスが良くなりませんか?それがブルスケッタと呼ばれるものです。

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それでも使い方が限られていますよね。辛くて苦いオリーブオイルをもっと簡単に美味しく食べる方法はあるにはあるのですが、少々難があるのです。

実は、オリーブオイルの辛味と苦みはポリフェノール
苦みを増やしたい生産者は、こんな反則技をするところも

オリーブオイルが体に良いと言われている理由の一つは、ポリフェノールですよね。イタリアのオリーブオイル生産者の中には、高ポリフェノールを謳って商品価値を高めようする人達が増えてきています。だから最近辛くて苦いオリーブオイルが増えてきてしまっています

その辛くて苦いオリーブオイルを作りたがる生産者の中には、苦みを増やそうと思ってオリーブの枝も一緒に搾ってしまう不届き者もおります。

でもその苦みは枝特有のえぐみも含まれますので、インポーターだったら分かります。ですから、たぶん日本には入ってこないと思います。私は何度か味見した事があるのですが、あれはもう食べ物というより薬用オリーブオイルでした(苦笑)

お肉は食べないし、ニンニクを使ったレシピも好きでは無い
そんな方にも苦くて辛いオリーブオイルを美味しく食べる方法があります

オリーブオイルの辛み苦みの主成分ポリフェノールは時間経過とともに減っていきます。
はい、しばらく寝かしておくと段々マイルドになります。

「開封していて放置しておくと酸化するのでは?」と思われるかも知れませんが、大丈夫です。オリーブオイルの主成分は、酸素に強いオレイン酸ですし、辛み苦みは抗酸化物質のポリフェノールですから酸素には強いです。

開封後でもちゃんと栓をしておけば酸化しにくいし、置いておく場所の気温が25℃~30℃位以下なら熱による劣化もしにくいので大丈夫です。ポリフェノールは、この熱による劣化・酸化からもオリーブオイルを守りますので、ものすごく辛くて苦かったら、30℃を多少越えても大丈夫です。寝かしておくと良い感じになってくると思います。

長く置き過ぎると、酸化はしませんが、だんだん油っぽくなります。それはポリフェノールが切れたサインになります。そこまでが置いておく限界になります。その「何時まで置いておくか」が、一番の難点なのです。

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苦いし辛かったオリーブオイルが丸くなるまで待つ

辛味苦味でどうにも手に負えなくなったオリーブオイル。すぐに召し上がりたいとお見受けしますが、美味しくいただくにはゆっくり時間をかけて、美味しくなるまで待つのが一番確実です。

書き出しでご紹介したオリーブオイルの苦味抜きは、オリーブオイルが固まるぐらいに低温にして、ポリフェノールの劣化を進める手法なのですが、食べられるようになるまで何度かすることもありますし、やはり時間経過でゆっくりとポリフェノールが減っていったオリーブオイルの方が美味しいです。

一番簡単で美味しい食べ方は「辛くて苦いオリーブオイルは、味が落ち着くまで待ってみる」ただ、これはどのくらい時間がかかるか分かりませんし、時間が凄くかかる場合があるのです。

これまで私が輸入したオリーブオイルで一番苦かったのは、納品から18ヶ月。賞味期限切れギリギリになって、やっと食べ頃になったオリーブオイルがありました。
そして本当に美味しくなったのは、賞味期限が切れてから3ヶ月くらい後。約2年もかかってしまいました(苦笑)

あのオリーブオイルには困りました。お客様に「辛くて苦いですよ」とご案内すると、多くのお客様が「では止めておきます」となります。結局、かなり売れ残ってしまいました。あのオリーブオイル、賞味期限が切れてからが美味しかったなぁ。

オリーブオイルのティスティング

辛くて苦い困りもののオリーブオイル。流しの下にでも待機してもらいませんか?その方がオリーブオイルも喜ぶと思います。

忘れないように、流しの下でも比較的目立つところに、開封した日付をボトルに書いておいて、時折味見しながら「どうなったかな」って。美味しく食べてあげましょうよ。

そう、しばらくぶりに開封してみて酸化臭がしても慌てないでください。その酸化臭の元は、蓋や瓶の注ぎ口についたオリーブオイルが原因の場合がほとんどです。ペーパータオルなどで拭き取ってあげると臭いが無くなることが多いです。

詳しくは、こちらの記事でご案内しています。ご興味がお有りでしたらぜひご一読ください。

酸化した臭いのするオリーブオイルの対処法

その待っている間は、辛くなくて苦くないオリーブオイルをお使いになりませんか。
間違いない選び方をご案内させて頂きます。

苦いや辛いオリーブオイルを避ける方法

辛味や苦味が少ないオリーブオイルだったら、何に使っても美味しいですよね。

サラダに、カプレーゼに、お刺身用の白身魚を薄切りにして、お塩と新鮮で飲めるくらいに美味しいオリーブオイルをたっぷりかけて、レモンとイタリアンパセリのみじん切り。これに辛口の白ワインかスパークリングワインでブランチ。書いている私が食べたくなってきました(笑)

その辛味や苦味の少ないオリーブオイルの入手法ですが、苦味や辛味のあるオリーブオイルは肉食文化のある産地のオリーブオイルとご案内しました。
逆に辛味苦味が少ないのは、白身魚のカルパッチョのような魚介類を食文化の中心にしている産地のオリーブオイルです。

つまり、海の近くが産地のオリーブオイルは、マイルドな味の場合が多いです。オリーブオイルの産地の調べ方は、社名や住所を入力してGoogleマップで検索してみるのが一番です。
とても手間がかかりますが、今のところこの方法が一番確実だと思います。ラベルの読み方は、以下のブログにご案内しております。よろしければご参考になさってみてください。

オリーブオイルを選ぶとき、本物か怪しい品をラベルを見て見分ける方法をご案内します。
オリーブオイルのラベル

苦くなく辛くないオリーブオイルを届けてくれる人を選ぶ

苦くなくて辛くないオリーブオイルは、簡単に手に入りそうですし、実際出回っています。でも、実は産地の味そのままのマイルドなオリーブオイルを手に入れるのは、なかなか難しいのです。

辛味苦味が少ないと言うことは、オリーブオイルを劣化から守るポリフェノールが少ないので、とてもデリケートです。

マイルドなオリーブオイルで、美味しさに一番大切なことはオリーブオイルの鮮度なのですが、オリーブオイルの鮮度に拘っているお店やオリーブオイル輸入会社は、ほとんどありません。

私が創業した頃に比べて「うちのオリーブオイルは空輸しています」というの見かけること増えたのですが、肝心のお客様へのお届け方法は、真夏でも常温宅配便だったりします。これでは味が台無し。

きっと本物のマイルドな美味しいオリーブオイルを召し上がられた方は少ないと思います。本当に状態の良いマイルドなオリーブオイルは、ものすごく美味しいです。
食物油とは思えないほどサラッと軽く、すばらしい美味しさです。生魚のカルパッチョなどにも使用するオリーブオイルですから、オリーブオイルの中では一番軽いと思います。きっと召し上がられたら驚くと思います。

オリーブとグリーンオリーブ

私はイタリアで約4年、レストランやピッツェリアで働いたりして勉強して、2007年から今の仕事をはじめました。お客様にはDEAN & DELUCAさんや、BVLGARI直営のレストランに商品お納めしています。

hinatanoのwebサイトには、まだ品数を増やしている最中ですが、イタリア食材なら50品以上を持っていますので、こんな料理を作りたい、こんな使い方ができるオリーブオイルある?とお聞き頂ければご要望にお応えさせて頂きます。

全てのお客様に、鮮度の良いオリーブオイルなどイタリア現地の美味しい味をお届けすることを一番に考えています。産地の美味しさのままお届けする事には自信がございます。ぜひ、お任せください。

こちらは、私の品のうち、今回話題にさせていただいたマイルドで魚介向けのオリーブオイルです。実は脂っぽさに敏感なお歳を召された方からのリピートがとても多いオリーブオイルです。ぜひ、ご覧になってみてください

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まとめ 辛くて苦いオリーブオイルの食べ方

辛くて苦いオリーブオイルは、お肉料理など、そのオリーブオイルの産地が食べそうな魚介類以外の料理に使ってみるのをお勧めします。

でも、一番簡単で確実なのは、辛み苦みが落ち着くまで置いておくことです。辛み苦みはポリフェノールなので時間経過とともに減っていきます。

ただ、辛味苦味が落ち着くまで、2年近くかかってしまう事もあるのが難点です。待っている間は、マイルドで美味しいオリーブオイル、それも鮮度の良いオリーブオイルをぜひお試しください。

そして、大事なのは入手先、苦くなく辛くないオリーブオイルをあなたに替わって探して届けてくれる人を見つけてください。そのお役目、ぜひ私にお申し付けください!

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