オリーブオイルに含まれる、ビタミンEが取り扱い次第で減少してしまうことをご案内します

サラッとしていて美味しいオリーブオイル

オリーブオイルの効能,美容にも良いビタミンEの役割

エキストラバージンオリーブオイル(以下オリーブオイル)は、オリーブの実の生搾りジュース。
主成分はオレイン酸で、そのほかポリフェノールやビタミンEが含まれています。

これらのうち、体に良い抗酸化作用と活性酸素を抑える力あると言われているのがビタミンE。

それもオリーブオイルのビタミンEは、作用が最も高いα(アルファ)トコフェロールと呼ばれるものです。

このビタミンEを失わないオリーブオイルの保管法をご案内させていただきます。

 

ビタミンEの抗酸化作用は、オリーブオイルも酸化から守る

オリーブオイルに含まれるビタミンEは、オリーブオイルも酸化から守ります。
ただし、オリーブオイル自体が酸化しなければ、ビタミンEは使われること無く残ります。

マイルドで美味しいオリーブオイル

オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、酸素に強く酸化しにくいです。

では、オリーブオイルは、何で酸化するかと申しますと、一番苦手にしているのは光です。
光によりオリーブオイルの色(葉緑素)が光合成を起こして酸化物が出てしまいます。

出典:The Effect of Storage Conditions on Extra Virgin Olive Oil Quality
助成および実施機関:オーストラリア地方産業調査開発公社とオーストラリア・オリーブ協会

上のグラフは、光によって葉緑素が減っているグラフです。

味のタイプ別に3段に分かれています。
葉緑素やポリフェノールがたっぷりで味が強いオリーブオイル、中くらいの味わい、マイルドなもの
こんな感じで分かれています。

赤い点線は、光に当てておいたもの。黒い実線は光に当てないで保管したものです。

黒い実線(光に当てないで保管したもの)は、ほぼ葉緑素の量が変わりませんが、赤い点線(光に当てて保管している)のオリーブオイルは、もの凄い勢いで葉緑素が減っていますよね。
だいたい3ヵ月くらいで、分解できる葉緑素が空っぽになります。

この葉緑素が無くなったオリーブオイルは、ほぼ色がありません。そして、中のオリーブオイルは、酸化してしまっています。

そして、この光による光合成は、酸素を必要としないために、オリーブオイルが未開封でも、透明な容器に入っていたら、光合成を起こして酸化物質を出してしまいます。

ですので、透明ボトルに入っているオリーブオイルは、未開封でもビタミンEが減少してしまう研究結果が出ています。

本来は、体に摂り入れたいビタミンEが、光合成で酸化しそうなオリーブオイルを酸化から守っていることになります。

 

美容に良いビタミンEを減らさずにオリーブオイルを保管するには

オリーブオイルに含まれるビタミンE(αトコフェロール)を減らさない方法は極めてシンプルです。

できるだけ光から守ってあげるのです。下のグラフをご参照ください。これは、マイルドやストロングなど3つのタイプのオリーブオイルに含まれているビタミンEがどのような条件で減少していくかを表したものです。

減少しいるのは光に当てた場合、ほぼ変わらないのは光に当てない場合です。
遮光してしまえば、36ヶ月間ビタミンE(αトコフェロール)は、減少幅はかなり少ないです。

出典:The Effect of Storage Conditions on Extra Virgin Olive Oil Quality
助成および実施機関:オーストラリア地方産業調査開発公社とオーストラリア・オリーブ協会

お手元にあるスキンケア用のオリーブオイルが、透明なボトルでしたら遮光して保存してみてください。

 

オリーブオイルに含まれるビタミンEが減る条件のまとめ

オリーブオイルに含まれるビタミンE(αトコフェロール)は、抗酸化作用と活性酸素を抑える力ある良い成分です。

でも、オリーブオイルが透明な容器に入っていたら、そのオリーブオイルが光合成で酸化するのも抑えようとするので、せっかくのビタミンE(αトコフェロール)は減ってしまいます。

エキストラバージンオリーブオイルは、食用も美容用も必ず遮光するのが大事だと思います。

 

hinatano 加藤 昭広

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ヒナタノ店主・加藤 昭広

おいしいもので喜んでいただくことが大好きです。おいしいものを探してイタリアへ移住。気がついたら仕事になっていました。
自他ともに認めるオリーブオイル ヲタクです。
このブログでは、おいしい話しやイタリアの職人さんたちから聞いた小ネタを紹介しています。